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青銅器(8)平成16年度美術史ゼミナール「中国の青銅器」第3回その3
資料編:器形一覧その8(武器)
1 はじめに 平成16年度美術史ゼミナール「中国の青銅器」という講座の、備忘録程度の受講録。で、第3回ゼミの受講録その4。
本編で器形の解説をしたので、それをごく簡単に図解する。
装飾文様などは省略し、できるだけ形は単純化した。
2 武器
最後に、武器の5類型について。
大阪の歴史博物館で上海博物館展をやっていた時に「中国古代兵器展」という武器のミニチュアフィギュアのセットをお土産で売っていた。
鈀、長槍、鞭、方天戟、錘、呉鉤、叉、棒などなど18種がセットになっていたので、該当するものを写真に撮った。
戈(か) |
矛(ぼう) |
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青銅製の刃を長い竹か木製の柄に、ほぼ垂直に取り付けた兵器。
柄の長さは1mから長いものでは3mに達するものもあった。
「干戈を交える」のように戈は武器の総称を意味することがある。
また、宋代以降は戟刀を戈と呼んでいた可能性もある。
※ 「中国古代兵器展」では、下の「戟」であげたものが「戈」とされていた。
※ 『中国の歴史 1』(講談社)P180図103、同P269図157、同P299図174、『中国美術史』新潮選書P48図23 |
長い竹か木製の柄の先端に、尖った幅の広い両刃の穂先を取り付けた兵器。2〜3mのものがよく使われていたようである。
右は、蛇矛(だぼう)と呼ばれる矛の一種。穂先が蛇がうねったような形状になっているのは、刺した時の傷を深く、複雑にして敵のダメージを大きくするためと考えられる。
※ 『中国の歴史 1』(講談社)P180図102 |
戟(げき) |
斧(ふ)・鉞(えつ) |
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戈と矛を組み合わせた形の穂先を持った長柄の兵器。
先端には矛に似た「刺」と呼ばれる刃を、柄に対して垂直には戈に似た「援」又は「枝」と呼ばれる刃を組み合わせた穂先を、長い木の柄に装着する。
※ 「中国古代兵器展」では、これが「戈」とされていた。 |
木製の柄に幅が広く、厚い刃が付いた兵器。
※ 『武器と防具 中国編』では、斧と鉞に形の上での違いはないとあった。一方、「中国古代兵器展」では、左が斧、右が鉞となっていた。
※ 『神と獣』P39図1−36、『中国文明の歴史 1』中公文庫P290、『古代中国文明』創元社P57
※ 人面鉞→『中国古代の文化』講談社学術文庫P55図7 |
剣(けん) |
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斬るか刺すための鋭利な刃が付いた兵器。片刃のものを刀といい、両刃のものを剣という。
上図の「中国古代兵器展」の剣は、剣身と剣柄の長さがそれほど変わらないので「短剣」と呼ぶべきだろう。一般には剣身は全体の7〜8割程度を占めているようである。
※ 『中国の歴史 1』(講談社)P263図154、同P274図161、同P299図174、『古代中国文明』創元社P73、同P80 |
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・・・・・らくがきのような絵ですみません。
上のらくがきじゃなくて、ほんものが見たい人は、下記をクリックしてみて下さい。
リンク切れになっていなければ、
(1) 東京国立博物館HP:「館蔵品ギャラリー:中国:漢時代以前」
(2) 泉屋博古館HP:「青銅器展示紹介」
(3) 故宮博物院(北京)HP:「収蔵品精粋」
→「鉞」:獣面紋大鉞
(4) 国立故宮博物院(台湾)HP:「コレクション 銅器」
(5) 「人民中国」HP:「中国の青銅器文化」
→「剣」:越王勾践の剣
(6) 「人民中国」HP:「農民が見つけ、守った国宝」
(7) 「人民中国」HP:「銘文に秘められた西周の歴史」 (8) 「人民中国」HP:「歴史的、考古学的価値はきわめて高い」
「青銅時代」HP:「飲食器系列」
(9) 「青銅時代」HP:「酒器系列」
(10) 奈良国立博物館HP:「坂本コレクション」
(11) 「骨董 中国美術」HP:「青銅器」
→「矛」:鍍金矛 ※ 形状から見ると「戈」ではないか?と思う。
(12) 「京都新聞こだわり拾撰」:「青銅の時代」
・・・・・などがご覧になれる筈です。
それでは、皆さんごきげんよう♪
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