移動メニューにジャンプ


青銅器(11)平成16年度美術史ゼミナール「中国の青銅器」第4回その1
資料編:器形一覧その3(酒器:盛酒器)


1 はじめに

 平成16年度美術史ゼミナール「中国の青銅器」という講座の、備忘録程度の受講録。で、第4回ゼミの受講録その1。
 以前、先史・殷・周時代の器形の解説をしたが、今回は、それの秦・漢バージョン。
 前回同様、ごく簡単に図解する。装飾文様などは省略し、できるだけ形は単純化した。


2 酒器:盛酒器

 まずは、酒器:盛酒器について。

尊(そん) 壷(こ)
樽 壷
蓋の付いた円筒状の身に、獣形の小三足が付く。
「承旋」と呼ばれる受け皿に載せて用いられる。
「温酒樽」(おんしゅそん)と自銘するものがあり、温酒器としても用いられた。
スープを入れる盛食器としても使われた。
腹の張った身に圏足の付いた器で、蓋が付く。
漢代にも「壷」と自銘する器がみられるが、「鍾」との区別は難しい。
鍾(しょう) 鈁(ほう)
鍾 ほう
腹が張り、口がわずかに外に開き圏足の付いた器。
肩に一対の環耳が付く。
漢代には「鍾」と自銘する器が多いが、「壷」との区別は難しい。
横断面が方形で腹が膨らみ、頸がわずかにくびれた身に、大きな圏足が付く。
戦国時代後期に出現し、漢代に「鈁」と自銘する器がある。
青銅製、陶製が多いが、木胎漆製もある。
罐(かん) 扁壷(へんこ)
罐 扁壷
大きな口で頸が太く短い壷の一種。
頸がくびれ鼓腹のもの、頸がほとんどない円筒に近いもの、肩のあたりに耳が付くものなど、様々な形のものがみられる。
極端に偏平な身に、短く細い頸が付いた壷の一種。
両肩に耳を持ち、圏足が付く。蓋付きもある。
戦国時代に青銅製が出現し、漢代には陶製のものもみられる。
漢代の扁壷は、偏平面にハート形の区画を設け、その中に文様を配するものが多い。

・・・・・らくがきのような絵ですみません。



 それでは、皆さんごきげんよう♪ 


 

inserted by FC2 system