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(No219) 上方演芸ホール TV鑑賞記  
          

 平成22年11月28日(日)の上方演芸ホール。

 



笑福亭 松五 「寄合酒」


 松枝の一番弟子だそうだ。

  
 NHKホールの上方落語の会、トップであったらしい。緊張しているのか、冒頭で噛む。

 オーソドックスな「寄合酒」。声がちょっと上ずり気味で、どうも笑いに結びつかない。


 時間の都合か、「『寄合酒』の半ばでございます」と慌しく高座をおりた。

 

 


 

笑福亭枝鶴 「初天神」

 先代(五代目)枝鶴に弟子入りして小つるを名乗っていたが、6代目枝鶴を襲名した。

 
 枝鶴改め、小つるでございます。・・・・・・・・何かおかしいなぁ。何か枝鶴を名乗るのが何日か早いような気がするんです。

 教えていただいた噺には子どもの出てくる噺が多ぉございまして。
 子どもゆうのは正直でしてね。劇場などで父親に
「お父ちゃん、帰ろうなぁ」
「何ゆうてんねん。今始まったとこやないか。おっちゃん、出てきたやろ?面白いことゆうでぇ」
「そら、お父ちゃんは大人やから分かって面白いか知らんけど、僕ら、おもろいことも何ともないわ。なあ、帰ろう!」
「そんなこと言わんとしんぼうせえ!お父ちゃんかて辛抱してんねんから」

・・・・・・・・・・子どもだけやのうて、大人も正直でして。


 本編はまずオーソドックスに入る。

「男親が我が息子、てこに合わんて、まんざら他人の子どもでもおますまい!」
「え?お前、妙なこと抜かしたな。ははぁ〜ん。どうも、あのガキ、わいに懐かん思たら、お前、こさえる時に誰ぞに手伝わしたな」

というのは、まあ定番のギャグか。

 子どもが腕まくりしながら、「連れてってくれへんねやったら、僕にも考えがあるで」と脅すのは少し珍しいか。

 向かいのおっさんにバレ噺を仕掛ける時の「僕、不眠症で」とか「あかんて、そんなとこ足突っ込んだら、お腰が破れる!」の台詞もちょっとだけ珍しい。

 あと、「橋の上からほりこむぞ」と脅す親父に「そんなん、せんといてぇなぁ」と言うのは、「やれるもんやったらやってみぃ」と開き直る演出より可愛くて良いと思った。

 飴屋の場では、少し指をなめる仕草が頻繁すぎるように感じたのと、「白いのんは歯にひっつく」、「赤はハッカのにおいがしていや」というのは、子どもの頃ドロップでハッカというと「白」というイメージがあるので、ちょっと違和感。

 

 「初天神」は演者の多い噺なので、どこでサゲとするかに注目してしまう。今回は、凧に夢中になって「子どものするもんやない」と渡してくれないので「こんなんやったら、お父ちゃん連れてくるんやなかった」というサゲだった。


 枝鶴もけっこう出来にムラのある噺家さんのように思うが、今日の噺はなかなかええ具合にまとまっていて、結構だなと思った。

 


 どうも、お退屈さまでした。殴り書きのメモとうろ覚えの記憶で勝手に再構成してます。聞き違い、記憶違いはご容赦ください。  
 



 

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