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(No139) 奈良国立博物館 第61回 正倉院展 鑑賞記 その1

 平成21年10月31日(土)に、観に行った時のメモ。

 
 


 いつものように、近鉄奈良駅で「当日売りの前売り券」を買う。100円お得。 

 

(右写真は切符)

 午前9時から開場。

 だいたい8時半くらいに行ったのだが、開場待ちの列が折れ曲がって、3本目になってるとこらへんに並んだ。

 開場待ちの列のところどころに液晶ディスプレイが設置されていて、NHKの日曜美術館で過去に紹介された正倉院文物の番組が流されており、退屈しない。

 

 10分前くらいに開場となった。

 

 展示会場の2階へ。

 全体で8つのコーナーに区分されていた。

 

 

 


第1部 聖武天皇遺愛の宝物

1 花氈(かせん) 北倉

 フェルトの敷物。明るい感じ。画像は、ここで。

 

2 緑牙撥鏤把鞘御刀子(りょくげ ばちる つかさや の おんとうす) 北蔵

 出陳宝物リストの説明には小刀とあるが、きれいなミニチュアのマスコットって感じ。(文房具でもあり、装身具でもあったようだ)

 奈良博HPの解説は、ここ

 ほか、画像としては、奈良博だより や 会場に置いてあった読売新聞 又は 奈良博前のバス停んとこで配っていたガイドMAP にて。

 展示は、鞘及び柄の部分と、刀身の部分とに分けてあった。え?こんなに小さいのか?と思ったが、全長は18.7cm。

 

4 楽毅論(がっきろん) 北倉

 ご存知、光明皇后44歳の真跡。

 よく旦那の聖武天皇の繊細な筆致に比して、雄渾で男勝り・・・などと評されることの多いもの。

 書聖・王羲之(おうぎし)の模本を手本としたもの。巻末に「天平十六年十月三日 藤三娘」という自署がある。

 「藤三娘」という自称が注目されることが多いが、私がおもしろいなと思ったのは日付のとこ。
 何か、「十」六年の「十」は二度書きでもしたかのように線が太いし、「三日」はやたら小さかったりバランスが悪い。

 小学生の頃「習字」の時間があったが、まあ、本文は「お手本」があるのでそれを真似したり(先生の目を盗んで、手本の上に半紙を置いてなぞったり)で、それなりの形を整えるのだが、横に学年や組、氏名を書く時に、細筆だし、手本はないし・・・で何とも不細工な感じによくなった。

 自分と光明皇后を一緒くたにしてはいけないが、何か親しみが感じられたのである。

 奈良博HPの解説はここ。画像はチラシ、奈良博だより、ガイドMAPで。

 

6 漆背金銀平脱八角鏡(しっぱい きんぎん へいだつ の はっかくきょう) 北倉

 奈良博HPはここ。画像は、チラシ、奈良博だよりにて。

 

7 漆背金銀平脱円鏡(しっぱい きんぎん へいだつ の えんきょう) 北倉 初出陳

 盗難に遭い、破損したのを修復している。(上記6も盗難に遭っている)
 展示台の下に鏡を置き、展示品の裏側も見えるようにしてあるのだが、裏側は、まるで漫画「ブラックジャック」の顔のように、えらい継ぎはぎになっていた。

 

9 平螺鈿背円鏡(へい らでん はい の えんきょう) 南倉

 奈良博HPはここ。画像は、チラシ、奈良博だより、読売新聞にて。

  ああ、よく見るタイプだな・・・と思った。外区の花中央の石が一つだけ欠損。

 


第2部 楽器・遊戯具

10 紫檀木画槽琵琶(したん もく がそう の びわ) 南倉


 
チラシ表面やチケットなどに使用されている。今年の目玉の一つなんだろう。

 裏面には全体に花や鳥が華麗に描かれている。

 表面・・・というか弦の張ってある方は、バチの当たる部分になめし革を張って、そこに「狩猟宴楽図」が描かれている。

 「狩猟宴楽図」と言っても分かりにくいが、要は、狩猟の場面と、楽器を演奏したりしてる宴会風景とが描かれているということ。

 冒頭に掲げたチケットの写真で解説すると、まず絵は横を向いている。

 写真の右側が、絵でいうと下側にあたる。

 右写真の右下の白丸(琵琶を横に向けて、ちゃんと絵が分かる角度にしたら、絵の左下部分ということになるが)のところに虎が描かれている。

 で、黄色い丸のところへんには、馬に乗った人が弓をひいている。

 狩猟者の中には前方に向って弓をひいている者もいれば、後ろを振り返って狙いを定めている者もいる。

 このような、振り向いて射るのは西アジア起源の「パルティアンショット」というらしい。
 WIKIによると、古代の中東地域を支配したパルティア王国(紀元前247頃〜226)に代表される遊牧騎馬民族に代表的な射法をこう呼ぶようだ。

 あと、緑の丸のあたりでは、琵琶を演奏したりしている。

 演奏といえば、この琵琶には弦が張られていた。この弦は後補なんだろうか。昭和27年頃に演奏してみたことがあるそうで、そのテープが会場で流されていた。
 「二の弦の開放・・・・・」とか言いながら弾いていたが、してみると、弦も本物なのか?

 奈良博HPの解説は、捍撥(かんばち、撥受け)の拡大図もあって分かりやすい。

 あと、画像は、チラシ(表)、チラシ(裏)、奈良博だより、ガイドMAPにて。

 

12 桑木木画棊局(くわのき もくが の ききょく) 中倉

 本当に碁盤表面のクワの木目が美しかった。脚の部分の木目もくっきりして美しいのだが、表面のそれは、キメが細かい。

 奈良博HPはここ。画像はチラシ、読売新聞で。

 


  


 お疲れ様でした。

 いつものことですが、図録等できっちり確認などをしておりませんので記録違い、記憶違いはご容赦ください。

 
  

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