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(No204) 第32回 堺 市民寄席 鑑賞記 その2
          

 平成22年11月23日(火)、堺市民会館で米朝一門会の鑑賞メモ。

 



桂 南光 「住吉駕籠」


 タクシーて当たり外れありますよね。個人タクシーの人に多いけど。言葉のキャッチボールができない。ストーリーを物語りはる。

 この前、ご高齢の運転手さんで、「いくつに見えますか?」て訊きはる。邪魔くさいなぁ思てんけど、「75、6ですか?」てゆうたら、「そんなもんやおまへん。今年83でんねん」て言わはる。

「あの・・・・・。10分以内に着かんとあかんのですけど」
「私、ここ50年くらい黄色で止まったことございません」

 

 本編は、オーソドックスな「住吉駕籠」。
 足八本で「蜘蛛駕籠」・・・・というとこまで行かずにサゲとなった。

 


桂 ざこば 「強情」


 すぐ脱ぐんやったら・・・というのはいつものギャグ。

 家ん中、うまいこといってまっか?うちはボロボロ。もういやや。

 体調のせいか、晩、寝苦しいんです。布団から足を出したり、入れたり。貯金通帳やないけど。

 足伸ばしてる時に嫁はんがトイレ行って、踏みよる。せやけど、謝りよらへん。「じゃん(邪魔)なるなぁ!こけるがな!」
・・・・・・・・・・・こけてへんがな。こけてから言え。

 こないだトイプードルの足踏んで、キャンキャンゆうたら、犬に「ごめん」ゆいよった。わたいは犬以下か。ほんま、情けない。

 39年前、惚れてもたんです。体調、悪かったんです。きつい根性しとるんです。きつい。

 何か一言ゆいよるんです。しんどい!肩こった!洗濯もん入れなあかんのに!・・・・とか。

 憂鬱でんねん。これ終ったら家、帰らなあかん。・・・・・・涙、出るわ。

 よし!今日、家帰らんぞ!・・・・・・・いや、帰る。これ以上、もめんのいやや。

 

(噺に入って)

こんにちは!

(素に戻って)


・・・・何がおかしいん?そんなんで笑わんといて。後の雀々で笑
(わろ)て。

 私のんで一切、笑わんといて。笑たら怒る。

 無利子、無期限で貸してもらった金だが、自分の心の中で期限を決めた。その人に返したいので金を貸してくれという男。

 相手が受け取ってくれないので、今回貸してくれた男に返しに来たが、これまた受け取ってくれない。

 そうした強情の張り合いのお噺。



桂 雀々 「手水回し」

 

 もう最後やから手短に要件だけ。

 堺市民寄席、5年ぶりです。

 9月半ばのシルバーウィークに丸亀市民会館行かせてもらいました。会場ん中、ジジ、ババ、ジジ、ババ(機関銃のように)ジジばばじじばばばばじじじばばばば・・・・・・・。じじよりばばの方が多いんです。

 お弁当と茶ぁとみかん、もろてね。何で来てるか分かってへん。
「今日、何かあるん?」
「誰?」
「雀々?何?虫?」

 千人が一斉に食べ出すとこを想像してください。ハムスター状態。

 

 こないだ、平安神宮とこ8時に観光バスが出発する仕事、ありました。そっから山梨県の山中湖行くんですけど、そのバスの中の余興。

 中にいてんの、みんな台湾人。

 日本人、私と運転手さんだけ。

 通訳が「早くしゃべってください」
「そんなにしゃべってない」
「何かおもしろいこと、ないの?」

 すごいプレッシャーかけてくる。

 パニクってました。

「鳩が何か、落としたで」「ふ〜ん」
 シ〜〜ン
「それ何が面白い?台湾人、分からない!絶対、分からない!」

「裏の空地に囲いが出来たってねぇ」「へい」
 シ〜〜ン
「まだ名神高速、乗ってないよ!お前、プロだろ!」


 悩んで扇子で風船を膨らます芸をやったんです。(息を吹き込むたびに扇子を少しずつ拡げていって、膨れていくさまを現す)

 これがえらい受けて。あっ、仕草やったら言葉関係ない思て。うどん、食べる仕草したら、また受けて。拍手かっさいなんです。
 そしたら、ラーメン!ラーメンてなコールが来て。みんな一緒やがな!て思てたんやけど、ちょっと違うみたいで、これも受けました。

 あと、焼き芋とか、高野豆腐とか、餅とか。バスん中、10時間くらい食べっぱなし。
 最後、「何にもないのに、よぉするな」て言われました。

 今日は言葉通じるだけ、ありがたい。

 
 で、本編。

 「ちょうず、回して」と言われたが、意味が分からなかった田舎の宿屋の主人と板場の喜助。

 物知りの住職に訊いたら長刀(ちょうとう)と頭痛(ずつう)で長い頭を回すのだと教えられ、隣村の「三尺手拭いが届かない」市兵衛を呼んで、頭をぶん回す。

 客に怒られ、真相は何か実地検証のため、大坂の宿屋へ。

 朝になると、大きなあか(銅)の金だらいになみなみ湯が注がれ、塩と房楊枝が添えられて出てきた。

 喜助が湯に塩で味付けして飲むんだと言われ、「海で溺れたような味や」という感想を述べた主人。

 喜助の分が続いて届けられ、「次はお昼によばれます」がサゲ。

 

 

 


 

 どうも、お退屈さまでした。いつものことですが録音はしてません。殴り書きのメモとうろ覚えの記憶で勝手に再構成してます。聞き違い、記憶違いはご容赦ください。  
 



 

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