移動メニューにジャンプ

(No199) 相愛寄席 春團治・春之輔 親子会 鑑賞記 その1
          

 平成22年10月15日(金)、相愛大学本町学舎講堂で開催された落語会の鑑賞メモ。

 



桂 咲之輔 「平林」

 「醒睡笑」に原型があると冒頭の講演会で紹介された「平林」というネタ。

 上方落語250人の中で「咲」の字がつくのは自分だけとのこと。

 知ったかぶりの奥様が美術展で「これはルノワールね」「いえ、それはモネでございます」「あ、これはゴッホね」「奥様、それは鏡でございます」

 会場はそこそこ笑ったが、あれ?ちゃうやろ?と思った。

 このまま誤魔化そうかちょっと迷ったような感じもしたが、正直に「間違いました。ここは、『あら、これは分かる。ピカソね』『いえ、それは鏡でございます』の間違いでした」と告白した。 

 

 この噺を聴いたことのない方のために解説だけ。

 平林という家にお使いを頼まれた丁稚が、読み方を忘れ、人に訊くがみんな違う答をいう。

 仕方なく「た〜いらばやし か ひらりん か。いち はち じゅう の も〜くもく。ひとつ と やっつ で とっきき〜!」と唄いながら探し歩く。

 丁稚を見つけた平林さんが声をかけるが「ひらばやしさん?お宅には用はおまへんわ」がサゲ。 

 


桂 春雨 「八五郎坊主」

 

 センター分け、虚弱体質、血圧が90−60しかないが、そのうちなくなってしまうなどのマクラ。

 ひょうひょうとした語り口。

 坊主になろうと紹介状を持って寺にやってきた八五郎。

 その手紙を読んだ住職が

「手紙には、この男、少々愚かしいとある。(八五郎を見て)本当のようじゃな。

 この水で。顔を洗うのじゃ。(ぶくぶくぶく)飲んではいかん。

(頭を剃って)
 切れましたな。血が止まらん。・・・・・痛
(いと)うはないのかな?」 

という淡々とした調子がやたらおかしい。

「がらっ八と呼ぶわけにもいかんので、名前をつけましょう。八五郎に法の字で八法はどうじゃな?」
「八方ふさがりちゅうのはねぇ」
「気に入りませんか。では六法ではどうじゃな?」
「六方!六方はつらいなぁ。思案六方ゆうてなぁ。五ひいたらインケツ・・・・」
「つけにくいなぁ」
「せやったら、春雨てどうする?わたい、ひいきしてるからだの弱い噺家ですねんけど」
「春雨て訳にはいきませんのでねぇ。では、法に春で法春としましょう」

 何度教えられても読み方を忘れてしまう八五郎。

 友人に読んでもらうが「ほうばる」とか春日神社から「ほうか」とか。御法で「みのり」と読むので「のりかす」。

「のりかす?・・・・・・・・・のりかすかなぁ?他に読みようない?そう言や、つけにくいゆうてた」がサゲ。


 


 

 どうも、お退屈さまでした。いつものことですが録音はしてません。殴り書きのメモとうろ覚えの記憶で勝手に再構成してます。聞き違い、記憶違いはご容赦ください。  
 



 

inserted by FC2 system