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(No163) 笑福亭鶴瓶 JAPAN TOUR WHITE 鑑賞記 その3 2009年11月5日(木)の鶴瓶の落語会のメモの続き(完結)。
中入りをはさみ、8時50分からの登場。
何かいとおしい。セレブとゆうか、上には上の苦労があるもんでして。 「退屈だなぁ〜。ああ、退屈。 畳の目、数えるのも飽きちゃったし、女中の噂話も尽きたしなぁ。床の間の掛け軸にいたずら書きすんのも終っちゃったし・・・・。 金弥!金弥!紅葉でも観に行かんか?」
「どこまで遠乗りをする?」 「それではタイトルが変わってしまうだろぉ。もっと、こっち!」 小高い丘のふもとまで参りますと、お殿様、馬を乗り捨てまして、「者ども!あの丘のてっぺんまで駆け比べじゃ!参れよ!」 「お、おい!その方!余に遠慮はいらぬぞ!全力で走ってよいのじゃぞ!」 さ〜て!腹が減ったぞ!弁当じゃ!」 ところが、トップが「弁当がないではないか!」と叱ると責任問題が生じます。 「殿、ご休憩でしたら、脇息でございます」 おりしも、近くである老夫婦が昼餉のおかずにさんまを七輪で焼いておりました。 「はは、あれはさんまと申すゲス魚。殿の召し上がるような魚にはございません」 「あれもダメ、これもダメ・・・・・・・ダメぇ〜〜!目通り許す!」 金弥が夫婦の所にやって来まして、 「許せよ。殿が所望じゃ。さんまを分けてくれぬか?
「鯛です。俺・・・・・天然ものなんスけど・・・・・・。 おかしぃっしょよぉ〜?引っくり返されたり、何か光線みたいなの通されたり・・・・・・すっげぇウゼ〜んスけど」 ・・・・・・・・・・ってな、冷め切った鯛しか食べたことがなかったとこに、七輪で焼き立てのさんまが運ばれてきました。 「何じゃ?これは。ジュージュー、プチプチ プチプチとゆうておるぞ!爆弾か?これは」 旬のさんま、空腹という調味料・・・・・・・(さっ!と両手を広げ)まして野外! もう、めんどくさいてんで、手づかみで次々に召し上がった。すっかり満足して、残りは皆に下げつかわすぞ、とおっしゃって、お屋敷に戻られました。 お屋敷に戻るといつもの生活。 「おい、金弥!今晩の食事は、さん・・・・」 「殿!先日のことは手前どもの落ち度。どうかご内聞に・・・・」と言われ、また、前のように 「鯛っス。マジで天然もののプライド、ずたずたっスよ。・・・・・・・・超ブルーだよ」ってな魚しか食べられない。思い出すのは、この前食べたさんま。 「いとしきさんまさんへ。ゾウさんも好きです。でもさんまさんは、もっと好きです」・・・・なんて手紙まで出す始末。 「金弥!また遠乗りに出ようよ」
さんまをば、開きまして、脂がお腹に障っちゃいけないてんで、蒸しにかけまして、小骨がお殿様ののどに引っ掛かっては・・・・ということで毛抜きで一本、一本すき取る。 「何これ?これ、さんま? さんまって長いんじゃないの?どうして丸いお碗に入ってるの? 手紙まで書いたのに・・・・・・・・・。 これ!誰か?
非常にきつい言い方かもしれないが、花緑については「笠碁」と「目黒のさんま」が聴けてよかった。 しかし、鶴瓶の「落語」については(マクラについては、何も言うことはないのだが)特に良い点は見出せなかった。おそらく、他の日はもっと良かったのだろう。
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