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北京旅遊記(16) クルージング〜頤和園編−1


  北京観光も4日目。今日はクルージングで始まる。
 頤和園は、皇帝の夏の別荘。北京市北西郊外に位置する。
 市内北西部の紫竹院公園まで車で行き、船に乗り換える。

 右の写真は、船の運転席。中央のガラス瓶にご注目いただきたい。

 茶壷(急須)、聞香杯等を使う功夫茶、茶芸などはあくまでも特別な場合の作法。日常的には、ガラス瓶とかにお茶っぱとお湯を放り込んで、持ち歩く。
 で、適当にお湯を足したりして飲んでいるんだ・・・と聞いていた。まさにどんぴしゃ!のケースだったので撮った次第。

 狭い水路を船は進む。両岸では、のんびり釣り糸を垂れている人々がいる。
 船が通ると足元まで波が押し寄せるが、別に文句を言うでもない。
自家製ティーポット

 座席は船内に作り付けのものではなく、ビアガーデンに置いてあるようなプラスチック製の椅子を両方の窓際に10脚ずつくらい並べてある。

  まとまって空いていたのは、右側後ろの4つだけだったので家族を座らせ、私は、左側の一番前に、李さんは左の5番目くらいに座る。
 ガイドの女性が解説をするが、私からはお尻しか見えない。早口の中国語でしゃべっている。
 場所がばらばらで李さんに通訳してもらうこともできないので、頤和園の故事来歴とかを話しているのやら何やら、さっぱりわからない。

 船が止まった。前を見るとゲートが閉まっている。
 運転手ががしゃがしゃと積み重なったカセットテープの山(右上の写真。ハンドルの右側参照)から1本取り出し、運転席のデッキに突っ込む。

 時代がかってるのか、現代的なのか、判別し難いような中国音楽が流れる。時間つぶしが必要らしい。見てると、ゲート内の水位が少しずつ上がってきているような気もする。

 水路のすぐ横に人がわらわら集まってくる。(右写真)

 じいちゃん、ばあちゃん。
 訳知り顔で何やら解説しているおっさん。ちっちゃな子をだっこしたお母さん。

 だかれた子が船を指差して何か言ってるらしく、うんうんとお母さんが嬉しそうにうなづいている。
ギャラリーの皆さん

 ゲートの向こうには太鼓橋があって、その欄干の所にも人がたかっている。(左下写真)

太鼓橋の下、ゲートは開く
 どうも、このゲート通過は、この辺では一種の名物行事になっているようだ。

 何かあっと驚くようなアトラクションが隠されているのだろうか。通過の瞬間花火があがるとか、船の横からでっかいサメが現われ、乗客が水浸しになるとか。

 なんて馬鹿なことを考えてると、灰色のゲートはどってことなく左右に開き、船はクルクル回るでもなく、おとなしく進んでいった。

 船着き場に着いた。小さな女の子にテリヤみたいな犬がじゃれついていた。一昨日の夜、犬を散歩させているおばちゃんを見たが、それ以来だ。
 なぜ、犬を見かけないのだろう。そう思って李さんに聞いた。

 犬を飼うのにすごい税金がかかるらしい。
 犬自体は4000円ぐらいで買えるが、税金が4万5000円くらい必要なので、みんなマンションなどでこっそり飼っているそうだ。

 見つかると税金を払わされるうえに犬は没収されてしまうとかで、犬を散歩させている姿をほとんど見かけないのも当然らしい。
頤和園の船着場

 それはそうと、右上の写真の船をご覧いただきたい。
 向かって左は先がとんがり、いかにも波をかき分け進む船首のよう。右は幅は広いし、波か雲みたいな形した「垂直尾翼」がついてて、どう見ても船尾。ところが、この船、写真でいうと、左から右に向かって進んできたのだ。

 もひとつ上の太鼓橋の写真、左端に黄色い「垂直尾翼」が写っているが、こっちが先頭なのである。

 水路が狭いから、前後両方にスクリューがついていて、ターンせずにどちらでも進めるようになっているのか?とも一瞬思ったが、少なくともスタートとゴールの船着場付近には十分転回できる川幅がある。

 そんな金のかかる改造をするわけがない。それに、一番上の写真でおわかりのように、しっかりハンドルも据え付けられている。でも、何でこんな形をしているのだろうか。

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