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2011年6月のひとこと書評(掲示板に書いた文章の転載。評価は★5つが最高)

 久しぶり。 

 6月のひとこと書評の再録です。掲示板そのままでは芸がないので、評点をつけます。★5つが最高。評価基準の詳細は、2001年11月書評のページをご参照ください。




(673) 『酔って記憶をなくします』(石原たきび編。新潮文庫)

P15 彼は埼玉北部に住んでいるんですが、朝、気づくと車窓から日本海が見えたそうです。(32歳 男)

P53 私は、飲む前に「記憶をなくします」宣言をします。〜
 鞄や手荷物は最小限に抑えて、できれば免許証とカードも家に置いていきます。〜そして、気持ちよく記憶をなくします。
(50歳 男)

P60 夜中にむっくり起きて、全裸で物干し竿にぶら下がっていたそうです。
 当時同棲していた彼がびっくりして声をかけたら、「ミーンミーン」と鳴いたとのこと。
(26歳 女)

P67 帰宅していつもどおり床にぶっ倒れると、夫に「ね・・・・猫に・・・・湯たんぽ・・・・時間が・・・・切れる・・・・レンジで・・・・チン・・・・」と、謎のダイイングメッセージを残して眠り込んだそうです。(33歳 女)

P98 「25、6歳になったら地元に帰りたいんよおぉ」などと真剣に語っていたらしいです(私はすでに27歳でした)。
 やがて、父親が迎えに来てくれることに。そして、車を降りるときに〜「おいくらですふぁ?」と尋ねたそうです。〜
 この娘は一体、東京でどんな生活をしているんだろうかと、心配性の父親は心底心配したそうです。きちんと支払おうとする姿勢が礼儀正しい、という風には評価されなかった模様。
(27歳 女)

P101 以下、すべて夫からの伝聞です。雪が降る中、電柱によじ登ろうとした。「吐きそう」というのであわてて準備したら「吐いたら負けかなと思ってる」と謎のセリフを連呼。近所のよく吠える犬に説教。(33歳 女)

P145 友達によると、逃げる際になぜかエレベーターの扉の真ん中に立って、ガッシャンガッシャン挟まれていたとのこと。また、見えない敵と戦った挙げ句に倒れて、「あいつに倒された」と虚空を指差したそうです。(34歳 女)

P155 トイレに行ったっきり帰ってこないので、心配して見に行くとトイレの床で三点倒立の練習中だったそうです。(23歳 女)

P171 泥酔状態で終電を降りたら、駅の横に正体不明で倒れている女性がいました。危ないなぁと思って連れて帰ると、彼女は「かたじけのうござる。土間で充分でござる」と玄関から動きません。「さようでござるか、ではせめて羽織りものを」とタオルケットを掛けてあげ、自分もそのままトイレ脇の床で寝てしまいました。
 2人とも記憶がなく、これらのやりとりは〜隣人に聞きました。
(36歳 女)

P179 酒量は覚えていませんが、友人によると、飲み狂う私を心配してうす〜い梅酒を作って持ってきた店員さんに「こんな志
(こころざし)の低い酒が飲めるか!!」と枝豆を投げつけたらしいです。(26歳 女)



★★★

 ひとごとやないな。



(674) 『その後のツレがうつになりまして』(著・画:細川貂々。幻冬舎文庫)

P61「あ」「と」「で」の話
 うつ病はつらいものだが、乗り切る秘訣として〜「あ」は「焦らない・焦らせない」〜。「と」は「特別扱いしない」〜。〜「で」は「できること・できないことを見分けよう」〜。〜あとで、と、常に判断を保留する癖をつけると楽になる。

★★

 PART1の「『ツレうつ』を、出してみて。」が興味深い。本の感想メールを読んで「ボクと同じ人もいたのか・・・・」とツレが涙するシーンは感動的。 



(675) 『「怖い絵」で人間を読む』(著:中野京子。生活人新書)

 
表紙で内容紹介されていたのが、ベラスケス『フェリペ・プロスペロ王子』だったので買った。

 先日、京都国立博物館 特別展「THE ハプスブルク」を鑑賞したが、そこで観たベラスケス『白衣の王女マルガリータ・テレサ』や、「何頭身やねん!」とつっこんだヴィンターハルター『エリザベート皇后』とか、「モンゴル相撲か!」とつっこんだムンカーチ『ハンガリーの軍服姿の皇帝フランツ・ヨーゼフ一世』などが、歴史的背景も含め解説してあるので懐かしい感じもし、それから発展して他の作品の解説も非常に面白かった。


★★★

 

 



(676) 『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(著・画:西原理恵子。角川文庫)

P16 お金に余裕がないと、日常のささいなことがぜんぶ衝突のタネになる。

P26 貧しさは、人からいろいろなものを奪う。〜自分でもどうしようもなくなったその怒りの矛先は、どうしても弱いほうに、弱いほうに向かってしまう。
 貧しいところでは、だから、子どもが理不尽な暴力の、いちばんの被害者となる。

P32 田舎の不良って「なる」のもはやければ〜女の子がぼろぼろになるのもはやいんだよ。
〜いつの間にか、あの「いつも怒ってて、太ってて、へんなパーマかけてるお母さん」の一丁あがり。

P35 人は将来に希望が見えなくなると、自分のことをちゃんと大事にしてあげることさえできなくなってしまう。

P46 お金がないことに追い詰められると、人は人でなくなっていく。

P53 高知の男っていうのは、警官とヤクザにペコペコするところを人から見られたらおしまいっていうところがある。

P54 先生は話も聞いてくれないし、母親はオロオロしていて、孤立無援な気持ちでいたあのときのわたしに「お前はまちがってない。お父さんはお前が大好きだ」って何度も言いつづけてくれた父親の言葉は、今でも、忘れられない。

P83 〜大人って、自分で働いて得た「カネ」で、ひとつひとつ「自由」を買ってるんだと思う。

P88 自分に何ができるのかもわかっていない、未熟なころに、仕事を選ばなくってよかったと思う。

P91 マイナスを味方につけなさい。今いるところがどうしても嫌だったら、ここからいつか絶対に脱け出すんだって、心に決めるの。

P109 「この人には負けた!」、そう思える人と出会ったら、くやしがるだけじゃなくて、喜んじゃっていい。
 だって、それが「世間の広さを知る」ということだから。

P111 わたしが師匠に教わったのは、まず「負けてもちゃんと笑っていること」。これはギャンブルのマナーの、基本中の基本。

P134 人って、ウソをつくのが平気になると、知らず知らずのうちにいろんな感覚が麻痺してきて、「盗む」ことにもためらいがなくなっちゃうものなんだよ。

P138 「おごられて、あたりまえ」という態度には相手のことを甘く見て、みくびったり、自分自身を卑屈に思う気持ちが潜んでいる。ようするに「人として、そんなのダメだろ」ってこと。

P159 人の気持ちと人のカネだけは、あてにするな!

P162 人が喜んでくれる仕事っていうのは長持ちするんだよ。

P175 貧乏人の子は貧乏人になる。
 泥棒の子は、泥棒になる。
〜お金が稼げないと、そういう負のループを断ち切れない。

P187 いざというとき、大切な誰かを安心な場所にいさせてあげたい。
 そう思うなら、働きなさい。働いて、お金を稼ぎなさい。そうして強くなりなさい。

★★★☆

 サイバラ、ええことゆう。



(677) 『ルーヴルの名画はなぜこんなに面白いのか』(著:井出洋一郎。中経の文庫)

 
「文庫本サイズでルーヴルの展示順序にできるだけ沿い、カラー図版ですぐ作品がわかり、必要な解説が現地で読めるようなガイド」で編まれた本。
 きっと現地に行ったら重宝するんだろうな。でも、『怖い・・・』に比べると解説が淡白。

★★☆

 


(678) 『大阪今昔散歩』(著:原島広至。中経の文庫)

 
大阪城、通天閣、道頓堀、戎橋など、花のナニワを彩色絵はがきや古地図で今昔比較している。
 戦災前後で、大阪城の櫓の有無が違っていたりするのが面白い。

★★

 


(679) 『大阪呑気大事典』(編著:大阪オールスターズ。宝島社文庫)

P11 【悪名】
 〜これら全部見て知っとる奴としか本当の話はしないし、人生を共に生きない事にしている。〜

P20 【アホの坂田】
 〜アホの坂田がアホをやっていて時たま我に返るシーンが好きである。〜コメワンの漫才は言葉使いがおかしいし、テンポもおかしい。

P60 【大阪はじめ】
 この人はラジオのCMで藤山寛美の物真似をちょっとだけやった後〜「モノマネの大阪はじめでした」と自分で自己紹介するのがギャグみたいで〜面白かったけど、何となくこんなことでいいのかなあという気がしました。

P91 【雁亭のママ】
 白塗りのおばさんが〜「雁亭のママでございますゥ」と言うだけなのだが、関西では不滅のコマーシャルなんである。どこが不滅かというと、僕がものごころついた頃から、この同じCFが実に十何年間というもの、連綿と流され続けているのだ。〜

P99 【キリン会館】
 〜以前は4Fに名画館”戎橋劇場”があり〜女性客が多いということでノーマルな痴漢も多く〜僕は、ミナミのポルノ館”テアトルA&P”で男にイジクラレテいる。

P110 【紅葉パラダイス】
 〜「雁亭」「ハナテン中古車センター」と並んで、70年代関西三大深夜CMのひとつでした

P163 【竹村健一】
 三回めはオイルショックの頃で〜そのあたりから軍費から防衛費へと言葉をするかえて増強をはかろうとする政府のお先棒をかつぐようになって大島渚にバカヤローと叱られた

P167 【たよし】
 〜今年の始めに、ここで「てっちり」を食べた後、誰かがポツリと呟いた。
「俺は菜食主義者じゃねえぞ・・・・。」〜

P172 【茶川一郎】
 〜”悪名”でやったオカマがいちばん好きです。〜

P173 【中央区】
 今年になって着心地の悪いものは”屁ェせえ”と”大阪市中央区”だ。船場
(東区)とミナミ(南区)を合体して一つの区にするなど、一体どんな人が考えたのだろうか。

P179 【てい】
 〜台所で晩ごはんのミートボールをひとつ掴もうとすると、てい!といってお母さんの手が飛んでくる。〜

P217 【野江内代】
 立売堀、遠里小野、喜連瓜破、柴島、杭全、十三、俊徳道、道修町、丼池、富田林、放出、茨田、松屋町、三津寺。〜いずれも大阪の地名で、「なかなか読まれへんやろ」の思いつくままのリストである。

P226 【バッテラ】
 〜私はあの薄昆布様を、カステラの下紙のようにめくり取って食する輩には、暴力を働く事に決めている。〜

P316 【わたい】
 米朝は理路整然として嫌だった。小文枝は風格がなくて嫌だ。やはり死んだ松鶴か。〜春團治もいい。〜「そっちのボク、おとなしおまんな?」「わたい、病人」
・・・・・絶品である

★★★

 【キリン会館】という項に出てくる戎橋劇場は、大毎地下という所とならんで、私が学生の頃よく行った名画座(新作ロードショーではなく、ちょっと古い映画を2本立て、3本立てなどで上映する)だった。

 中学生の時、戎橋劇場で観た「小さな恋のメロディ」と「フレンズ」の2本立てなんかは「ベストセレクション!」と感心したものだった。
 それと、テアトルA&Pって、私も行ったことがあるが、ほんと場内ホモの痴漢が多く、エライ目にあいそうになってほうほうのていで逃げ出したことがあった。

 


(680) 『毎日かあさん 黒潮家族編』(西原理恵子。毎日新聞社)

P6 「ヌタ弁」
 仲良しグループみんながサクランボやゼリーを食べてる時に 酢みそあえを食うハメに

P24 「油量」
 水族館のトドのオリ前で同じニオイなのね。 今年夏 光が見えたわ 水泳部に入れたの 奥さん つけ置き洗いは基本ね

P35 「秘伝」
 
(言い争いをする娘と母の間に下半身裸で割って入る息子)    昔、夫が怒った私のキゲンを直すため裸になってヤシの木にのぼって あやまりながらダイブしたのを思い出した。  よく似てきたよ。

P60 「ムエタイ少年」
 タイの片田舎 そこにある子供ムエタイ教室 この国に日射病という病気はありますか?ないです
以前インドで「この国に食あたりとゆう病気は?」と聞いた時と同じクリアな返答

P87 「ぷりぷり」
 赤ちゃんのころから娘の肌のやわらかさは格別だった  が先日ついに「お母さん 私のおしりとおなか さわらないで」 ああっ 娘にもうおフロいやって言われたお父さんの気持ちってこんなのかしら。

★★★☆

 「ヌタ弁」 私の母も、年配で、級友の弁当とは明らかに色合いの違う弁当であった。級友のは赤、黄、緑などカラフルなのだが、私のは全体的に茶色いのである。基本、前日の晩に食べた煮物が入ってるので、包んでる新聞紙を通り越え、教科書までも茶色く汁がしみ、ぶわぶわに膨らんだ。

 就職してもしばらくは母が弁当がつくってくれていた。ある日、ふたを開けると前日に食べた焼きナスがど〜んと2本乗っていた。おかずはそれだけ。それを見た同じ職場の先輩の女性から、その後「まあ坊(下の名前から、私は先輩からそう呼ばれていた)焼きナスの母は元気?」と声をかけられるようになった。

 

 


(681) 『毎日かあさん うろうろドサ編』(西原理恵子。毎日新聞社)

P7 「旅ご飯」
 華僑は紙幣や国を信じない。信じるのは家族だけ。

 世界中どこに行っても 一番好きなのは 大切な人と食べる晩ご飯

P9「ねこむすめ」
 「夢みたい〜 猫ちゃんがっ」「お前 失敗したぞ  もうこの家で一番若くて小さくてかわいいのはお前じゃなくなったんだよ  おばさん」

「私が この家のお姫様なのよ わかってる新入り」  キャットファイトはじまり

P19 「コロッケでいいワケ」
 そういえば昔っから 職人さんで こまこま言う人 みたことないな
 コロッケあげてる おばちゃんで 意地悪な人ってのも みた事ないな

 子育てしてて 健康であれば それだけでいいって思ってるけど。 できれば あんなニコニコ笑って仕事する大人に って欲を張ってしまう年のくれ  よいお年を

P22 「行かしてくれえ」
 さて兄の長男のオタク君 彼は地元の進学校にギリギリで合格。とゆうことは 入学したその日から 落ちこぼれ

「おやじ〜 ひとつ いいかあ〜」「何じゃ」「赤点でしかられて無理なら退学。オレ、ペナルティだらけやないか クリアしたら ごほうびもくれえ〜」「何じゃ」「東京コミケに行かしてくれえ」

 このうわさはなぜか学年中に知れわたり、今まで一度も口をきいた事もない同級生までが、勉強教える代わりにコミケで同人誌買ってきてくれと頼まれ、そして見事全教科赤点クリア。

P41 「オレならやるね」
 「こないだのリンゴ酢 そんな目立つとこになんで おくの?」「オレがまた酢である事を忘れて飲むか実験」

P59 「麦5 いじめ」
 今日、5人兄弟 母の麦ちゃんは泣いていた。「うちの長男 学校でいじめにあってるの」 犯人は弟 いじめは兄弟ゲンカ 麦ちゃん大恥  とりあえず麦家 新ルール。 家の事を学校に持ち込まない。

 何をかんちがいしたのか 兄弟5人全員が家の外で宿題していた。  すごいぶ厚い取説がいるタイプのバカなんだろうなあ

P81 「にゃーの魔力×4」
 「うちはどうして飼っちゃダメなのう」「だってパパが」「パパなんか 外に住めばいいじゃない」「それも そうね〜」 仔猫は女子全てを狂わせる何かを持ってる。

P82 「複雑な彼女」
 「大すきなのはアンパンマンとおとーしゃんだけど 大きらいなのは アンパンマンとおとーしゃん」「どうして」「アンパンマン ドキンちゃんが大すきだし おとーしゃんは おかーしゃんが 大すきなんだもん  私じゃないんだもん」

 好きときらいは 同じモノで できているんじゃないかな。

★★★☆

 漫画を文章で表現するのは難しい。「毎日かあさん」はサイバラ初心者にも分かりやすいと思うので、ぜひ一度読んでみていただきたい。

 麦ちゃん5(ファイヴ)、サイバラのママ友で5人の男の子ばかりをかかえてたくましく、可愛く生きてるお母さんで、麦家のエピソードはどれも面白い。

 

 


(682) 『毎日かあさん ぐるぐるマニ車編』(西原理恵子。毎日新聞社)

P20 「新しい好きなこと」
 子供のころ読んだ本「星の王子さま」で この話の中に「待ってるのが好きなキツネの話」っていうのがあった。
 へんなことが好きなキツネだなあ。子供のころ そう思った。

 それから大人になって自分もいろんな事が好きになった。
 これ みんな好きかなあって夕飯の買いものする時

 そして あ、もうすぐ帰ってくるなあって 待ってる時。

 いろんな新しい好きが いろんな思い出を つれてくる。年をとることが楽しく 感謝してます。

P21 「かえして」
 さて、我が家はクリスマスと正月のプレゼントはまとめて一つ。「お母さんに おねだりの手紙ちょうだいよ」
 娘「かえして」 「お母さん いつも私の前で よその子 かわいい、かわいいってほめるでしょ あれは本来お母さんが私のために言うべき言葉なのよ だから返して 今まで よその子に言った かわいいを 私に返してっ」
 神様かんべん 私の因業が まんま娘に遺伝してますがなっ

P23 「とりあえず」
 「なんか つかれた いろいろと」 朝 息子が布団から出ようとしない 「とりあえず うどん」 いやな気分の時は おいしい あったかい おつゆ。
 それから 公園 「お母さんねー 45年生きててねー、思うけど とりあえず 人間は 日に干されると大丈夫」

 ながいこと してなかったな 好きな人と 公園でさんぽ。

P33 「そして結果は」
 受験終了の息子に質問。
 ここより息子のたよりない回想
「好きな教科は」
「歴史ですっ」
「では歴史上の人物で誰が好きですか?」
「知りませんっ」
「どうして この学校をうけましたか」
「お母さんが お前はバカだから ここに入っとけって」

「今まで一番悲しかったことは?」
「ありません」


「超ド級で悲しかった事があったろうが 数年前にー」
「ああっ 忘れてたあー」

 神さま 私は母道をナメておりましたー。

P49 「コース料理」
 息子、小学生時代のおでかけセットを全否定される。
「少年ジャンプ持ってっちゃダメー」
「DSがないと どこにも行けないワケ?中学生にもなって」
「イモジャーって何」
「サンダルって最低」

P60 「OKの日」
 「おかーさん 遠くのすっごくかわいい遊具があるの。 お母さんに見せてあげたいな〜」
 日よう日、娘に断りようのない公園デートを申し込まれる。

 落とし穴が出来あがると息子 親切に立てフダ 「ここに おとしあなが あるよ」
 公園中の男子。頭の弱い順に落ちてゆく。

 七輪を出してパンやらウィンナーを焼いてたら 公園中の子供が並んでた。
「ありがとうございますっ ボクはウィンナーをくださいっ」
 行儀良く並んだ上に こんな良い子のお返事。あげないワケにはいかず。

 あと何回子供と公園にこられるんだろう。一日のおわりかけに すごく大切な時間だったことに気付く。

P62 「反抗上等」
 「いま何つったっ すんげえ腹立つそれー」
 息子12歳反抗期であるが母は生まれて45年間 反抗期である。
 自分でも大人としてどーかと思ったが もう ひっこみがつかん。
 夜道をずんずん先に帰る。
 そしたら二人が手をふって こっちに走ってきた。
 何やってんだろ。こんなにしあわせなのにって。

「あー損した」
「何が?」
「しあわせなのに 怒って損した」
「また金かよ 損とか得とか」
「今なんつったー」1コマ目にもどる。


★★★☆

 「あと何回子供と公園にこられるんだろう。一日のおわりかけに すごく大切な時間だったことに気付く。」ってセリフがある。

 職場の同僚に「どんな酒が一番うまい?」と訊かれ、「せやな。子ども、公園に連れてって、子どもがグラウンドで走り回ってんのをベンチに座って眺めながら、近くの自販機で買(こ)うた缶ビール飲んでる時かな」て答えたことがある。

 


 

 

 今月も、まだまだ書評が大量に積み残し。



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