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2011年3月のひとこと書評(掲示板に書いた文章の転載。評価は★5つが最高)

 久しぶり。 

 3月のひとこと書評の再録です。掲示板そのままでは芸がないので、評点をつけます。★5つが最高。評価基準の詳細は、2001年11月書評のページをご参照ください。




(668) 『二遊間の恋』(著:ピーター・レフコート。文春文庫)

P12 「〜あいつは、ケツの穴にチリ・ペッパーを突っ込まれたメキシコ人より足が速い」

P107 動物生態学上、人間も食事をする場所で排泄はしない。

P129 二塁手の身体に腕をまわしたとき、ランディ・ドレフュスの心は安らぎに満たされた。〜生まれてはじめて、ランディ・ドレフュスは左打席にはいった。彼は足の位置を決め、バットを短か目に握りしめ、スイングした。

P225 「飛びおりたいのですか?」
「そうすれば、問題はすべて解決する」
「解決するかもしれないが、ひとつ大きな問題がのこります」
「どんな?」
「あなたが死ぬということです」

P368 不運にも、バットは狙いより16分の1インチ下をとらえ、投手を殺すかわりに〜センターの観客席に飛びこみ、コンクリートの梁にぶつかった。〜
〜殺害を計画して失敗に終ったのは、この1ヵ月で二度目だった。

P371 母親から義絶をいいわたされるほどつらいことはない。ロバート・ケネディを暗殺したサーハン・サーハンの母親だって、息子を勘当したりはしなかった。

P376 「あのとき、いま知っていることがわかっていたとしたら、それでも・・・・いいたいことはわかるだろう・・・・」〜
「〜おれは、承知のうえで飛びこんだ。何度でも、同じことをくりかえすだろう。これでいいか?」
 ランディはテーブルの向かい側にすわった恋人を見つめ、体じゅうが熱くなるのを感じた。

P391 デスクは彼に警告した。餌をくれる手に噛みつくな。〜
 ミルト・ゾラは野球を愛していた。〜これ以上、沈黙をつづけることはできない。真実を書き、〜火あぶりにされてもいい。


★★★★

 発想がユニーク。登場人物の名前も意味深長。



 今月も、まだまだ書評が大量に積み残し。



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