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アジア映画れびゅう(21)「水滸伝 決戦!白龍城」 
 

(ご注意)かなりネタばれです。まだ観てなくてストーリーを知りたくない人は、お気をつけください。
 
また、記憶違いなども多いでしょうが、ご容赦ください。


「水滸伝 決戦!白龍城」

(ストーリー)
 いきなり李逵登場。竹林の中で役人に追われる盗賊と出くわす。役人をやっつけるのかと思いきや、盗賊を倒し、賞金をもらう。
 街の英雄となった李逵、夫の残した借金のかたに売られそうになった未亡人(白玉嬋)のため、ぽんと金を投げ出す。
 その後、母親のため漢方薬を盗んだ李逵は、取り返しに来た薬屋を誤って殺してしまい、故郷を出奔。逃亡先で何故か戴宗という刑務所の役人に気に入られ、獄舎の下働きで働くことに。
 たまたま立ち寄った居酒屋は、以前助けた未亡人が経営している店だった。李逵は、店を手伝いながら、そこに住み込む。

 李逵に言葉巧みにすり寄ってきたのが、役人の黄文炳
 白玉嬋は、思い切って李逵に、慕う気持を打ち明けたが、男女の機微にうとい李逵は、彼女のことを妹のようにしか思っていなかった。
 傷心の彼女と、ふさぎこんでいる彼女にとまどっている李逵の双方をうまく手玉にとって、黄は彼女を嫁にしてしまう。 
水滸伝

 一方、野心のかたまりの黄は、戴宗が管理する刑務所に送られてきた宋江が壁に書き記した詩を、謀反の意思ありとして蔡九知事に密告する。
 宋江と、彼を何かとかばってきた戴宗の二人は処刑場に送られる。今まさに首を斬られそうになった時、梁山泊の面々が助けに来たのだが・・・

(あれこれ)
 以前紹介した「ジョイウォンの水滸伝」は、林冲魯智深が主役だった。
 脳みそも筋肉の単純粗暴男として魯智深を演じたのが徐錦江。そして、最初はいかにも誠実そうに振る舞い、主人公林冲の親友となるものの、後には出世欲に目がくらみ、ライバルとして敵対する人物を演じたのが林威であった。
 今回も全く同じ。いかにも直情径行な李逵、いかにも裏がありそうな黄を、見ていて気恥ずかしくなるくらい類型的な演技で演じる。

 水滸伝の中でも最も「簡単に」人を殺すのが李逵である。まるで、モラルや人間的感情、倫理感など持ち合わせていないように平然と殺す。
 だから、この映画でもいつ「キレル」のかと思っていたのだが、盗賊は捕まえるし、親孝行だし、(女性に対し)純情だし、獄卒として働くし、ずっと「熱い」漢(おとこ)のままだった。
 
(おまけ)
 母夜叉こと孫二嬢を目の細い女性が演じてましたが、日本人のようです。
 なお、ビデオのパッケージ(テープの背面)には「激戦!〜」とあったのですが、映画の画面には「決戦!〜」とありましたねえ。まあ、そのくらいの映画です。

(資料)
2000年(?)香港・中国作品
監督:蕭龍
主演:李逵:徐錦江、白玉嬋:張ヨ、黄文炳:林威、戴宗:王建軍、宋江:馬冠英、蔡九:杜玉明、孫二嬢:高原佳子、呉用:張張仲、林冲:張磊、劉唐:王国仕、朱貴:傅大林
    
原題:李逵伝奇

★★



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