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アジア映画れびゅう(22)「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」
(ご注意)かなりネタばれです。まだ観てなくてストーリーを知りたくない人は、お気をつけください。
また、記憶違いなども多いでしょうが、ご容赦ください。
「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」
(ストーリー)
ニンは旅の集金人。金がないため、荒れ寺蘭若寺に泊まり、スーシンという美しい女性と知り合う。
実は彼女は幽霊で、その美貌にたぶらかされた男は、親玉妖怪の犠牲になるのだった。
ニンは、彼女を生き還らせるため、イン道士とともに魔王のもとへ乗り込む・・・
(あれこれ)
ジョイウォン扮するスーシンは、賊に殺され幽霊となったが、老木の下に埋められたため老樹妖怪ロウロウに支配されている。
イン道士のライバル、カーホウが水浴びをしているスーシンに誘惑され、さて、これから!というとこでスーシンはぱっ!と彼を突き放す。すると、そこへ親玉妖怪が。あわれ、カーホウは精気をすべて吸い取られ、かさかさのミイラみたいになってしまう。
ここの抱き合うシーンといい、この後の着替えや入浴シーンといい、何かいかにも「サービスショット」という感じで、ジョイウォンもこの映画でようやくブレイクするから、撮影段階では、監督やプロデューサーの言われるままの演技をせんとあかんかったんやろうなあ、と思う。 |
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レスリーチャン扮するニンも、スーシンから誘惑されるのだが、ニンは「おくて」なのか純情なのか、その誘惑に乗らない。唇を重ねようとするとクシャミをしてしまう、「抱いて、寝床へ連れて行って」とねだっても、ひ弱で、横抱きまではしたものの、持ち上げられず尻餅をついてしまうという具合。
ウー・マ扮するイン道士も、印象強烈。
頭をボールに見立てると、「後ろ半球」しか髪の毛がないが、眉毛は太〜い筆で払ったように実に立派。
身体の内側からふつふつと湧き上がる精気を抑えかねるのか、夜中に狂ったように地面を転げ回り、剣を振り回し空中を旋回する。しかも、「♪道〜、道、道、道ぃい〜♪天の道、地の道、人の道〜俺の進む道はどの道ぃいい〜♪」(・・・よく覚えてないのですが、まあざっとこんなイメージの)歌を絶叫しながら、踊りまくる。
突如始まるオヤジのアクション・ミュージカル。まあ、なんて濃ゆいんでしょ。
「ハンニャ ハラミ!」という呪文が口癖になってしまいそう。
(おまけ)
レスリー・チャンが2003年4月1日に自殺したため、追悼特集としてTV放映されたものです。
同性愛をカミングアウトしていたとかで、自殺の原因をそれとからめて、あれこれ取り沙汰されているようですが、もちろん人が自らの命を絶つに至る真相などは、他人が立ち入れるものではありません。
ただただ冥福を祈り、「次回作」を観ることができないことを残念に思うばかりです。
この映画でも、特にコミカルな演技などが冴え、女性であれば「かわい〜〜(はあと)」なんて気持ちになるのではないでしょうか。
(資料)
1987年香港作品
監督:チン・シウトン(程小東)
製作:ツイ・ハーク(徐克)
主演:ニン・ツァイサン(寧采臣):レスリー・チャン(張國榮)、
スーシン(小倩):ジョイ・ウォン(王祖賢)、イン(燕)道士:ウー・マ(午馬)、 ロウロウ(姥姥):ラウ・シューミン(劉兆銘)、カーホウ:ラム・ウェイ(林威)
原題:A Chinese Ghost Story(倩女幽魂)
★★★
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