移動メニューにジャンプ
青銅器(22)平成16年度美術史ゼミナール「中国の青銅器」第7回その1
1 はじめに 前回は、部屋を飛び出し、銅鏡と銅鐸の製作現場の見学をしたことを書きました。
で、鏡と銅鐸を注文した受講生の方がいらっしゃるので、次回のゼミの時に完成品を持ってきてくれるのでは・・・・・とも書きました。
結論からいくと・・・私の皮算用通り持ってきてくださったので、皆さんにもご紹介します。
2 完成品
まずは、鏡から。
|
いわゆる海獣葡萄鏡というタイプであります。 |
右下写真は、裏返したとこ。
まあ、鏡の本来の効用から言うと、こちらが正面といいますか、メインですね。
メインの面(・・・おやじギャグ)。 |
|
左下写真は、別の方の鏡面。
|
区別するために、マジックでマークされてます。
このマジックが消えていないということは、受け取ってからは磨いていないということなんでしょうね。 |
逆に言うと、ここらへんまでの荒磨きは工場の方でされて、渡されるということなのでしょう。
海獣葡萄鏡の背面をフラッシュをつけて撮影しました。
最初の写真より、少しわかりやすいでしょうか。
色がだいぶ違いますねえ。
こちらの方が、実際の色に近いかなあ?(2回前のゼミのことなんで、記憶が薄れてきている)。 |
|
さて、現代人にとって必須知識と言われている(←言われてへん、言われてへん)銅鏡の磨き方のあらましをご紹介します。
要は、長い金属製の物差しに耐水ペーパーを巻きつけ、たっぷり水をつけて、根気良く、ていねいに同心円に近い回転で磨くのだそうです。
鏡の縁を磨くように心がけると、中心も自然と磨かれるとか。
紙やすりは番手の小さい(目の粗い)ものから順番に、大きい(目の細かい)ものへ替えながら磨いていきます。
40番、60番、80番、100番までは、工場の方で磨いてくださるとか。
あと、120番、180番、240番、320番、400番、600番くらいまで磨いていくと、きれいに顔が写るようになるそうです。
さらに、800番、1000番、1500番、2000番まで磨いて、あとは再び工場に持っていったら、フェルトなどで仕上げ磨きをしてくれるとのこと。
グラインダーを使えばある程度は時間や労力を節減できるんでしょうが、それにしても相当の根気を要するのは間違いない。ちょっと私には真似できそうにありません。
|
さて、こちらは銅鐸であります。
上の方に蜻蛉の文様がありますねえ。
なかなか立派でして、重量感も相当なものです。 |
ちょっと失礼して、中を拝見させてもらいましょう。
あらよっと!(←引っ繰り返したとこ)
銅鐸の内部なんざ、なかなかお目にかかる機会はございませんよ。
わたくしも初めてであります。 |
|
前のページに戻って、型から取り出したばっかりの鏡や銅鐸と比較していただくのも、一興かと存じます。
それでは、次回までごきげんよう♪
|