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(No76) 上方演芸ホール TV鑑賞記(都んぼ 圓蔵) きっちり記録していないので、放送日もよく覚えていないのだが、とりあえず記録しておきたい。
(1) 桂都んぼ 「兵庫船」
旅ネタの一つで、喜六清八の二人連れが兵庫から大坂へ帰る船の中の噺。
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風をいっぱいにはらんだ船の帆の真似をする。
ぐ〜〜っと身体を伸ばし、手で袖口をつかみ、これまた左右に思いっきり引っ張ってパタパタさせ、口は息を含んでほっぺたをふくらませる。
ここの稽古だけ、師匠に一生懸命やってもらったとのこと。師匠は桂都丸。雰囲気は分かる。
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船の中でお互いに国を尋ね合う。
「あんさんは?因州?ああ、因州因幡の鳥取でんな。お宅は?芸州?安芸の宮島。結構です。あんさんは?」
「わたいは、どう州です」
「どう州?どう州てな、聞いたことおまへんが・・・。どう州て、どちらです?」
「わたい、堂島でんねん」
「そんなもん、大坂やゆうたらよろしいやん」
「せやかて、みんな州、州ゆうてるから」
「・・・・あんさんは?」
「わいも、どう州です」
「え?」
「道修町です」
「もう、よろしい。お宅は?」
「ごう州です」
「ああ、江州。近江の」
「いや、オーストラリア」
「豪州?うそ、ゆいなはれ」
次に謎掛けが始まる。
「清やん、砂糖がけ、てゆうたはるから一つもろてきて」
「誰がそんなことゆうてんねん。謎掛けや。何々と掛けて、何と解く?その心は?てゆう遊びや」
「破れ財布に銭がいっぱいと掛けて・・・・」
「へえ、あげましょう」
「これをもらいますとゆうと、近江八景は瀬田の唐橋と解く」
「そら、きれいですな。その心は?」
「ゼゼが見える」
「なるほど。ほたら、わたいは、いろはのいの字と掛けて」
「へえ、あげましょう」
「これをもらいますと、船頭さんの手ぇとゆうのどうでやす?」
「その心は?」
「櫓(ろ)の上にある」
「次は、わいがやらしてもらいま。いろはのろの字と掛けまして」
「おっ、続きでんな。あげましょう」
「これをもらいまして、野辺の朝露と解く」
「その心は?」
「葉の上にある」
「清やん、わいもやる。わいもやる」
「お前なんかにでけるかい。やめとき」
(別の客が)「よろしいやん。どうぞやっとくんなはれ」
「いろはのほの字と掛けて」
「あげましょう」
「褌の結び目と解く」
「・・・・・・・・その心は?」
「屁の上に・・・」
「あほ!そんなこっちゃ思た」
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「いろはにほへと、と掛けて、吉野山の花盛りと解く。その心は散りぬる前」。
「いろはにほへと・・・・・・・・・・あさきゆめみしゑひもせず、と掛けて、東海道五拾三次は大津の宿と解く。その心は、京の前」。
ここで、また喜六がやりたがる。「おくや( ・
)け( ・
)こえて」と掛けて・・・・・「あんたとあんた」と解く。その心は?「ま」抜けに「ふ」抜け・・・・と喧嘩になりかける。
正式には、この船が鱶(ふか)に魅入られるが、蒲鉾屋の大将が退散させる・・・とゆうのがオチだが、時間の関係か、「海老・・・・あげましょ。揚げたら、天麩羅。その心は?食たらうまい」で終わっていた。
都んぼは満面の笑みを浮かべ、顔をくしゃくしゃにして、目が開いてない状態で噺をする。
動きに落ち着きがない。
時折、ふっと真面目な、目が開いた状態の顔をするのだが、その時の表情はいい。
顔といい、所作といい、もう少し落ち着いてやればいいといつも思うのだが。 |
(2) 橘家圓蔵 「火焔太鼓」
高座につく時に、手を振って愛想を振りまく。
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いつも通りの、せかせかした感じのしゃべり方。
マクラから本題に入り、「あ、今、入りましたよ」と注意を促すギャグ。
しゃべってる途中で上下(かみしも。右を向いたり、左を向く登場人物を演じ分ける所作)がぐちゃぐちゃに変わるので、聴いてて訳がわかんなくなる。まあ、それほど正確さを求めているわけではないが。
本題の中に、急に「千疋屋」なんて単語が入り、「古典落語に新作のギャグを入れるから私は邪道と言われる」と自虐的なギャグを入れる。
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火焔太鼓で叩く格好をした時に「どうです?バチをおろした時に音が出ず、上げた時に音が出るってゆうナンセンスのギャグ。
前に、ラジオでやって、うけなかった」とまた、自虐。
奥さんが旦那をけなす口調が乱暴すぎる。「バカ、はんだ付けになっちゃったよ」なんてのは面白かったが。
で、奥さんの色気がなさ過ぎとゆうか、中性的。
どうも、お退屈さまでした。いつものことですが録画はしたのですが、きっちり聴き直してないので、聞き違い、記憶違いはご容赦ください。
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