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(No280) 京都・らくご博物館【秋】〜紅葉寄席〜 鑑賞記その3  
          

 平成23年10月28日(金)、ハイアットリージェンシー京都で開催された。



桂 吉弥 「風邪うどん」

 
ど派手なピンクの着物で登場し、「今日はちょっと地味に・・・」と逆説を言う。
 いつもの「売れてる自慢話」で、朝は「すまたん」という番組に10時まで、11時27分のスーパー白兎で小郡に「学校落語」に行っていたそうだ。

 私の席の横に女性の二人連れの客が座っておられ「吉弥、また『ちりちてちん』の話、するやろか?」、「何ぼなんでも、もうせえへんやろぉ?」てな会話をしていた。

 「え〜、NHKで、『ちちんぷいぷい』・・・・・やない、『ちりとてちん』ゆう連続TV小説に出(だ)さしてもうて・・・」と言ったので、(のぞきこみはしなかったが)その時の女性の表情が見たかったな、と思った。

 
 『ちりとてちん』でやめときゃええのに、その後、『だんだん』・・・とか?『うぇる亀』とか?あかんようになったとこ、盛り返したんが『ゲゲゲの女房』。
 水木しげるさんが向井理さんで、奥さんが松下奈緒さん。本人と全然ちゃいますその事実にゲゲゲ!ですな。

 あと、何かお好み焼きのやつとかね。あれ富司純子さん、出てはりましたねぇ。富司さん、昔はサイコロひっくり返してたけど、今はお好みひっくり返してる


 あと、NHKでは「生活笑百科」ゆうのに出してもらってましてね。吉本新喜劇の辻本茂雄さんと一緒に。あと、上沼恵美子さん。非常に上品な方ですよ。きっついイヤミ言われんのか、思てたんですが。
 司会は笑福亭仁鶴師匠。眉毛がすごいですね。「食いだおれ」
(人形)以来の眉毛と言われてます。皆さんも機会があったら「吉弥が良かった」て書いてください。そしたら、私が仁鶴師匠の代わりになれる・・・・。

 私、家は茨木市の方でして。吹田はね、万博で有名になってんけど、もひとつなじみが薄い。茨木市山手台5丁目、サニーハイツ
(・・・と、私はメモしたのだが、どうもサニー”タウン”のようだ)
 山のところにありましてね。ふもとが1丁目で、山の上が5丁目。
 キャッチボールしよう思ったら、命がけ。真ん中の野村ストアゆうとこで皆、買いもんするんですが、5丁目でこけたら、リンゴとか買うたもん、みんなゴロゴロゴロ・・・・・・。それを野村ストアが拾って、また売る・・・・・。
 買いもんが大変なんで、よぉ車で移動販売が来たりします。たいてい、歌か何か流しながら。
♪可愛い 可愛い 魚屋さん♪とか。でも、あらテープですから、車見たら、ひげ面のおっさんやったりする。

 威勢がええゆうと氷屋さんですね。
(大きな声で)「ひやっこい!ひやっこい!かっちゃり(カチ割り)や、かっちゃりや!」
 みんな、ばぁ〜っと道、空けますな。モーゼの十戒みたい。 

 これが、氷屋が金魚屋の調子でやったら、あきませんわな。
♪こぉ〜〜りぃ〜〜〜やぁ〜〜〜こぉ〜〜〜りぃ〜〜〜〜〜♪
「氷、おくれ!」
「・・・・・・ああ、溶けたぁ〜」

 私、子どもの頃で記憶に残ってるのがね、クリーニング屋が車で回ってたんです。クリーニングのママ号、ゆうてねぇ。あひるか何かがキャラクターで。

♪ こんにちは! ガガガ! まいどあり!ガガガのガ〜! 早い、安い、きれいが自慢です!♪

・・・・・・てゆう歌を流してね。

 

(急に、扇子を団扇に見立てて、パタパタ扇ぎながら、屋台のうどん屋の「建前」(はやし言葉)を言う)

♪そぉ〜〜〜いぃや〜〜〜うぅ〜〜〜〜♪(註 「そばや、うどん」の意か?)

・・・・・・ぼちぼち、落語が始まりましたんで。

 かんてきの説明が要るか分りませんな。

 
 「風邪うどん」については、私は吉朝のラスト2の「風邪うどん」を聴いたので、これに尽きると思っている。

 吉朝師匠の「風邪うどん」と今回の吉弥のそれとの違い
(1) 吉弥は、酔っ払いが「日本経済、地球環境のため、うどん売ってください。万歳!」と少し大仰。
(2) 吉朝師匠は、客に代わりトンガラシを振る仕草(とんとん、と軽妙に2回)と、客に「どうですか?」と無言で問いかけ、「うん」とうなづく呼吸が何とも絶妙だったのだが、今回の吉弥は振り過ぎ。
(3) 吉弥の噺では、最後の客が「うまかった〜」と連発する。そのたびに「祝儀がもらえるのか?」とうどん屋が逸るので、笑いにつながるのだが、吉弥は連発しすぎ。

 全般に吉弥は少し「過ぎた」ように思う。

 




桂 春若 「禍は下」

 今、上方落語界で噺家が250人もいてるそうです。
 そないおる必要はない。「お前が先じゃ!」て言われそうですが。

 
 この頃、あまり寝られへん人が多いそうで「睡眠外来」ゆうのがあるんですな。

「あの・・・・・私、夢みて寝られんのです」
「どんな夢、見はるんですか?」
「ドブねずみが出てきて、サッカーの試合をしよるんです」
「・・・・・・そうですか。ほな、薬出しましょか?」
「あの・・・・・明日からにしてもらえませんでしょうか?」
「え?ほら、また何で?」
「今晩、決勝ですねん」

・・・・・・今日で、この小噺やったん5回目ですが、受けたんは2回ですな。データが出つつあります。

 

 

 
 春若は、この後「W杯の空席」と「宝くじの神さま」の小噺をやった。

 いずれもここここで聴いたことがある。

 これは米朝師匠が発掘しはった噺なんですが、演る人がほとんどおりません。
 それには問題が三つありましてね。「面白くない」、「時代が変わって分りにくい」、「難しい」。

 まあ、そんな噺を演ろうとゆう、その勇気だけを評価してほしいんで。

 
 「禍は下」と言うと、宗助、すずめ・・・・という固定観念があったが、春若の「ああ〜〜!もぉゆうてしまいますわ!」もなかなか良かった。


 


 

 

 どうも、お退屈さまでした。殴り書きのメモとうろ覚えの記憶で勝手に再構成してます。聞き違い、記憶違いはご容赦ください。  
 



 

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