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(No257) 西方笑土&上方落語の会&日本の話芸 TV鑑賞記   
          

 西方笑土(三若・小春團治)は6月5日(日)、上方落語の会(春蝶・鶴志)は6月26日(日)、日本の話芸(円丈)は7月2日(土)だったかな?

 



桂 三若 「ライフ・イズ・ワンダフル」


 「寝起きのジュリー」のペットねた。マクラも右足のひもを引くと「マイド!」。左足のひもを引くと「オオキニ!」としゃべるオウムの話。「両方いっぺんに引いたらどうなる?」「やったことないから分かりまへん」「ほな、やってみよ。ほれっ!」するとオウムが「アブナイナ!コケルヤナイカ!」

 鶴光で聴いたことがあるかな?
 
 ペットショップの犬の立場に立った噺。

 典型的なバカップルが来る。「わ〜ん!ブサかわいいぃ〜!!」と身をくねらせる女に「失礼な!お前なんかブサぶさいくやないか!」と毒づく。

 この犬、血統書付きのゴールデンレトリバーらしく、値段が22万円。結婚1年目のプレゼント・・・と考えていた男だが、高いので「猫の方が好きやったやん」と水を向ける。

 こんな夫婦に飼われたくない犬は「ええ流れになってきた」と、精一杯乱暴に振舞う。

 すると女は「私、猫は大人しいのんが好きやけど、犬はこのくらい腕白の方がええ!」

 裏目に出た犬が頭をかかえて崩れ落ち「ああ。猫かぶってたらよかった」

 くずれたところがお辞儀にも見え、拍手が起こったので「まだ、終わりちゃいますよ」とぼそっとつぶやく三若。

 しかし、肝心のサゲは、結局飼われてしまい、ひどい目にあっていた犬だが、すぐにバカップルは離婚し、女の実家でやさしいおばあさん(女の母)に世話してもらい幸せな日々を送る。
 すると、ある日、「ええ報せがあるよ、あの二人、仲直りしてん」と言われるという面白くも何ともないサゲだったんで、さっきんとこで終ってた方がよかったんちゃう?と思った。



桂 小春團治 「アーバン紙芝居」

 
 前に聴いたのと同じで、特に感想なし。

 「紙芝居」という題材が少し時代性が中途半端というか、題材的にあまり魅力を感じない。

 創作落語と上段に構えず「いかけや」のリメイクぐらいと考えればいいのかもしれない。

 

 


 

桂 春蝶 「紙入れ」


 マクラの小噺、婚約者は実は父親の隠し子。大丈夫、あんたも実はお父ちゃんの子やないってのも。赤ん坊が初めて「おじいちゃん・・・・」と名前を呼んだら翌日死んだ。何年か後に、とうとう「父ちゃん・・・」と呼んだら翌日隣のおっさんが・・・・というのも前に聴いたのと同じ。
 ただ、前に聴いたのはホール落語だが、今日はNHKの放送ということで、少しお色気の出し方も、きもち控えめだった。

 それが逆に良かったと思う。



笑福亭 鶴志 「野崎詣り」

 鶴志は、この噺を春團治に習ったそうだ。

 「春團治師匠、声がこもりまっしゃろ」と、稽古時の様子を再現してみせる。口を開けてるだけで声の出ない春團治師匠。感じは出てる。
 「虎は死して皮残す」を「牛は死んで牛肉に」、「ラクダは死んでパッチに」、「獅子は・・・・・死んで歯磨きになる」ってのが少し面白かったかな。

 


三遊亭 円丈 「やぶ椿の陰で」

 
 ダメ亭主と反抗期の息子を抱え、すっかり倦怠期の妻。

 出かけようとするが玄関の戸が開かない。何か大きなものが外にいるのだ。のぞいてみて、言い争いする夫婦。

「トトロよ」
「ばか、ありゃムーミンだ」
「トラピューマだわ」
「違う、キツネライオンだよ」

・・・・・・・・・全然面白くない。
 ものすごい大型犬なのであった。追い出そうとしても出ていかない。大型犬のくせに室内犬のようで、ぐずぐずと飼い始める。

 しかし、ある日、その犬が夫が楽しみにしていた高価なフォアグラを食いあさり、妻の大事にしていたバッグに糞をしていた。両親はキレて、追い出してしまう。

 閉め出され悲しそうな目をしていたが、やがて立ち去り、日が過ぎていった。

 息子が意を決したように両親に訴える。

「親父は何で毎日早く帰ってくるんだ。お袋は何で庭に餌を置いている?淋しいんだろ?探そうよ。

 白状するよ。俺、あの日、散歩に連れてってやらなきゃいけないのに、さぼったんだ。トイレができてないんだよ。
 あいつ、ちゃんとしつけられてて、家ん中じゃ決められた箱でしかトイレをしない。
 でも、あの日、お袋、トイレの箱を用意するの忘れたろ?あいつなりに考えて、したくてたまんないから、お袋が出しっぱなしにしてたバッグにしたんだよ」

「あ・・・、思い出した。俺、あの日、あいつに餌やるの忘れてた・・・・・。」

「じゃあ、あいつは何も悪くないじゃないか!

 もうポスターも用意してるんだ」
「早いな。なになに?ん!うまい!でかいおバカ犬!でかい犬も、おバカ犬もいっぱいいるが、でかいおバカ犬となると、あいつだけだ。さっそく貼ろう!」

 

 八方手を尽くしたせいか、連絡があった。大きな銀杏の樹の横のやぶ椿の陰で倒れていたという。水は飲んだが、餌は食べなかった。

 さっそく駆け寄ると、衰弱しきった犬は、いつもの満面に笑みをたたえたような嬉しそうな顔をしたかと思うと、一声大きく鳴いて、崩れ落ち、そのまま動かなくなった。

 夫が触ったが心臓は動いていない。

「このふかふかの毛皮がいけないんだ!これで分かんなかったけど、触ったら・・・・・骨と皮じゃないか!」

 

 

 実は最初聴いた時、いつもの録画時間設定ミス(テレビデオの内蔵時計が、すぐに実際の時間より進んでしまう)で、サゲの部分でビデオがぶつっ!と切れていた。

 幸い、再放送があったので、聴き直すことができたのだが、どんなサゲかと言うと、涙にくれる三人であったが、餌の話しをしたとたん、犬は動き出す。「あなた、心臓が止まってるって言ったじゃない!」「親父、胸じゃなくてお尻を触ってたよ」「毛がふかふかで、分かんなかったんだよ!」という会話があり、心が一つになった三人と一匹を祝福するように銀杏の葉が降りそそいだ・・・・というもの。

 もうちょっと期待してたんだけどなぁ。

 

 


 

 どうも、お退屈さまでした。殴り書きのメモとうろ覚えの記憶で勝手に再構成してます。聞き違い、記憶違いはご容赦ください。  
 



 

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