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(No234) 日本の話芸 & 笑いがいちばん TV鑑賞記  
          

 「日本の話芸」は平成22年9月21日(火)放送。「笑いがいちばん」は10月10日(日)。

 



笑福亭 仁鶴 「壷算」


 微妙な小噺を披露。

 水壷が患ろぉたゆう話があって。包丁やまな板が見舞いに来て。「どう?」「しんどい。しゃくが突っ張ってまんねん」

 分かる?
 しゃくゆうたら、胃痙攣とか胃痛のことやね。昔の映画で山田五十鈴がね。こんなんかぶって、川の上の堤でお腹押さえてつくぼってる(しゃがみこんでる)
 あれがしゃくです。

 残念なことに、女優ゆうたら山田五十鈴しか出てこうへん。

 まあ、残念ゆうか、嬉しいゆうか。 

 

 よく時代劇では「持病のしゃくが・・・」なんて台詞が出る。水壷の中でひしゃくが突っ張ってることを指しているのだろう。

 三宝棚の上の布袋さんを猫が蹴倒したというのは、これまた『桂枝雀爆笑コレクション 4』(ちくま文庫)とは少し違う。

「猫がね、布袋さんの肩んとこ蹴ったんで、『何すんねん?』て思て」
「誰が?」
「布袋さんが」
「思う?」
「思うように思うけどねぇ・・・・・」

「端っこの布袋さんも、付き合わんとあかん思て」
「思たん?」
「思ったんでっしゃろ。しやけど、こっちはもう横がないからね。墜落して・・・・水壷に命中。で、壷が破壊・・・」
「墜落、命中、破壊て戦争か」

 この「思う」にからむやり取りは面白かった。

 ただ、どうも「かみしも」がはっきりしない。

 まあ、そんなことにこだわってない感じだ。

「軒並み同商売のこってっさかい、朝商いのこってっさかい、あんさん方のこってっさかい、せいぜい勉強して、ぐっとおまけして、ど〜んと張り込ましてもろて、3円50銭がびた一文まかりませんねん」という瀬戸物屋の長台詞があり、徳さんが、それを繰り返して、「ほたら・・・・」と、そのすべてがなければどうなんだ?と問うて、「・・・・・3円50銭」と返され「一緒かい!」と突っ込む場面がある。

 ところが2回目の繰り返して、その条件が抜けてしまったり、「〜でのぉてやな」と問うところで、あれ?「軒並み同商売」というのが抜けたなぁと思って聴いていると、ずいぶん後の方で出てきたりする。

 サゲは、ごくオーソドックスな「思う壺」。

 


 

笑福亭 松喬 「おごろもち盗っ人」


 「笑いがいちばん」は、林家正蔵の司会。ウクレレ漫談のピロキに続いての高座。 

 細かいとこなんだが、帳合いをしている時の「ちょっ!ちょっ!ちょっ!」という舌先で出す算盤の音が何とも上手い。

 銭函から金を出してないか?と嫁さんに尋ねる。「ちょっと足袋を」「足袋だけか?」「・・・・・・長襦袢のええのんも」「そんだけか?」「着物と帯も」という嫁さんが可愛い。 

 「おごろもち」とは「もぐら」である。昼間、下調べをして、夜になって戸の前に手が入る穴を掘り、そこから手を差し入れ、内側の桟を外して侵入する手口がおごろもち盗っ人。

 

 時間の都合で、縛られた盗っ人が開き直って脅したり、へにゃっとなって哀願したりするやり取りは非常にあっさり目。

 たまたま盗っ人につまづいた男に、盗っ人は「たすきの下の”隠し”に小刀が入ってるから、取ってくれ」と頼む。

 その男は、兄貴分を借金を抱えた義理の悪い店に連れて行き不愉快な目に会わせてしまったため、兄貴分から「5円用意しとけ。あてつけにあの店の向かいでどんちゃん騒ぎせな、腹の虫がおさまらん」と申し渡された。

 その”隠し”の5円を持ち去られ「ぬ、盗っ人ぉ〜!!」がサゲ。

 


柳家さん喬 「真田小僧」

 

 松喬に続いての高座。しかし、時間はいたって短い。

 
 父親から子どもは外で遊べと言われ「お忘れ物はございませんか?」と小遣いをねだる。

 親父に気になる話を匂わせ、「落語ってのは、噺を聴いてから木戸銭を払うの?聴く前に払うの?」と、金をせびり取る。

 母親が親父の留守に男を引きずり込んだ。壁の穴から中をのぞくと布団がひいてあって・・・・・・・と、親父が身を乗り出したとこで、「二銭だとここまで」と打ち切ってしまう。

 追い銭を払うと「町内のあんまさんに来てもらってたのさ」というのがオチだった。

 興味を示したおかみさんに親父が「何?おめえも聴きたいのか?じゃあ、一銭よこせ」がサゲだった。

 

 


 

 

 どうも、お退屈さまでした。殴り書きのメモとうろ覚えの記憶で勝手に再構成してます。聞き違い、記憶違いはご容赦ください。  
 



 

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