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(No213) 新春吉例 米朝一門会 鑑賞記 その1 
          

 平成23年1月2日(日)、サンケイホールブリーゼにおける米朝一門会の鑑賞メモ。

 



新春あいさつ


 3色の幕が右に引かれていくと、8人が並んでいた。向って左よりまん我、宗助、塩鯛、南光、米朝、ざこば、米八、米團治。


 皆さん、元旦にもかかわらず・・・・・・・
(周囲より、「2日です」とツッコミがある)
 二日でございます。

 私は二日酔いです。

 では、総帥米朝師匠から、ごあいさつを。

 こうゆう会も、ぼつぼつしまいやと思います。

 もうしばらくでっさかい、上がれる間はやらせてもらお思いますので、よろしくお願いします。

  (しばらく沈黙があり)
ざこば「順番決まってたやろ?」
南光 「いや、ざこばさんが、次、南光さんってゆうてもろてしゃべらせてもらうことになってました」
ざこば「では、南光さん、お願いします」
 私は枝雀の弟子で孫弟子なんで、ほんまは端っこに座ってなあかんのですが、私、米朝事務所では、ざこばさんとともに常務取締役となってますので。

 今年、当たり年でして。若く見えますが(頭頂部を見せ)還暦で、ここ薄くなってきました。

 

 米朝事務所で色もの担当でございます。

 入門して37年。曲ごまで27年でございます。
 こないだまで都丸でしたが、去年の8月に4代目の塩鯛を襲名いたしました。

 ウロコが脇の下に生えてきました。少し魚っぽくなってきました。
 こない端っこに座って、右手のベランダ居たはる人には見えへんでしょ?

 人間国宝の長男でして・・・海老蔵さんの気持ちがよく分かります。左目腫れてませんが。

(ざこば 「後でテキーラ飲ませたるわ」

 薄さでは南光さんに負けてません。

 こないだ米朝師匠に、「わしも薄くなった」と言ってもらいましたが、85過ぎの人に慰めてもらってもろても・・・

 今年は兎年ですんで、ぴょんと飛躍したいです。



桂 まん我 「平林」


 着物2枚持ってるとこを見せようと思いまして(ピンクの着物を着て登場)

 

 まん我の小僧定吉は、かなりゆっくりとしゃべるので、幼い小僧さんて感じがした。

 「♪た〜いらばやしか ひらりんか いちはちじゅうのも〜くもく ひとつとやっつで とっきっきぃ〜♪」と歌いながら手を元気よく振って歩くところがいかにも楽しそうで、場内がほほえましく和やかな雰囲気に。

 


桂 宗助 「不精床」


 床屋さんは、バーバーと言いますが、中入ったら「じ〜じ」ばっかり。・・・・・こんな分かりやすいことも言いながら。

 昔の床屋さんは、はさみは使わず、かみそり一丁でしたね。
「もぞもぞ動かれたら、危ないやろ?」
「そんな素人ちゃいまっせ。
(客が動いたら)こうでんがな。」
「ほな、わいが動いても剃れたら、わいが一杯おごろぅ。
 その代わり、怪我したら、おまはんが一杯おごんねんで」
「ふん!なかなか!ふん!あっ!あっ!
(鼻、すぱ〜!!)
(ふがふが声で)一杯おごれぇ〜、一杯おごれぇ〜」

 床屋さんで退屈してると、火箸を鼻の穴に突っ込んでぶら下げるような客も出てきまして。(ぶら下げた火箸をかち〜ん!かち〜ん!と2回ぶつけて)「今、2時です」

 不精な人間が集まりまして。
「どや、不精なもんで集まって不精会、作ろか?」
「やめとけ、じゃまくさい」

 そんな不精もんがやってる床屋、誰も知ってるもんは行かんのですが、知らないもんがうっかり入ってきました。

「あの〜・・・・・すんまへん」
「・・・・・・・・・・・・・・ん?誰や?お余りもんやったら、ないで」
「い、いや。客ですねんけど」
「何や、客かい?しょーもない。で、何やねん?」
「い、いや。ヒゲ、やってもらいたい」
「どこへ?」
「ちゃうがな。男前にしてもらいたい」
「ムチャゆうたらあかんわ。往生しまっせ。
 ヒゲ湿さんかい」
「自分で?湯ぅは?」
「水や。人に訊く手間で探したらどないや?」
「これか?いつ替えたんや?」
「さあ?」
「中で赤いもんがうごめいてるで。ヌルヌルや。ここち悪ぅ〜」
「おい!いつまでも土鍋の底こすってんと」
「ええ?大将、やってくれへんの?ちっちゃい小僧さんやなぁ。たっかいゲタ履いて大丈夫か?

 ん?うまい、うまい!・・・・え?まだやってへん?い、痛!痛い!痛い!」
「こら!いつもゆうてるやろ!客が三べん痛いゆうたらやめろって!

 このかみそりでやったんか?・・・こらあかん。こら、ゲタの歯ぁ削ってるやつやがな。
 何?ホクロんとこが剃りにくい?思い切ってすぱ〜!っと行け!

 こら!しゃい!しゃい!」
「何や、その犬、えらい尻尾振って」
「いや、こないだうっかり客の耳、すぱ〜っと落としてもた時、たまたまこいつがぱくっ!と食うてしもて。それで人間の耳がうまいと気づきよった。
 でや、二つあんねんさかい、一つやったら」

 

 宗助の声は張りがありますね。
 


 どうも、お退屈さまでした。殴り書きのメモとうろ覚えの記憶で勝手に再構成してます。聞き違い、記憶違いはご容赦ください。  
 



 

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