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(No209) 立川談春 独演会 鑑賞記 その5 平成22年12月26日(日)、NHK大阪ホールの鑑賞メモ。
魚を選ぶ目のいい魚屋はいる。包丁さばきのうまい魚屋もいる。ただ両方備えてる魚屋はめったにいないそうで。勝公はそうゆう魚屋だったんですね。 その勝公が正直に商売に励むものだから、段々お得意が増えていく。だが、勝公には儲かってんだが、借金が減ってんだか最初のうちは、まるっきり分からねぇ。
いっぺんにつかると湯船がはじけちまう。あ、寒そうだなって半分が立ったら、半分がつかるんだ。 さびたの隠居がいてよ。あの隠居、知らねぇって言わないんだ。言ぃやぁ楽になるんだがなぁ。 除夜の鐘はなぜ108つくんですかって訊かれて、四苦八苦てゆうだろ?四九36と八九72。足して108。 何でも四苦ってぇのは生老病死(この「生老病死」が出てくるまで、ずいぶん言い淀んで時間がかかった)の四つで、その枝葉が八苦だそうだ。 で、俺にこう言うんだ。 勝っつぁん、お前は店まで持てるようになった。あの呑んだくれが大したもんだ。
大晦日だから、大抵のことは照れずに言えるけど、座りしょんべんするくらいの幸せを授けるからな」 「・・・・ねぇ〜〜」 「あの・・・見てもらいたい、聞いてもらいたいことがあるんだけど。 今聞かないとだめ? 革の財布?へそくりだろ?いいよ。しなきゃいけねえんだろ?女房の務めらしいじゃねえか。 「何だいて何?革の財布に42両で思い出すことはないのかい?」 話ってそれか?約束は守りましょ。言えるもんなら言ってみろ」 「嬉しかったんだよぉ。でも、あんた借金払ったら、みんな酒呑んぢまうって。落とした人がいるんだろ。すぐに届けなきゃって思って、隠居さんに相談したんだ。 奉行所には俺が届けとく、亭主にどう言うかは自分で考えろって。あたし、どうしたらいいか分からないから相談に来たんだって言ったら、今、亭主はどうしてるって訊かれて夢見てる、寝てるって言ったら、そりゃいい、夢にしちまえって。(おかみさんが「夢見てる」と言っちゃったのは、言い間違いか?) 子どもじゃないんですよ。そんなこと信じますか?って言ったら、その金で呑んだら亭主の命がなくなるんだぞ。お前が夢と信じなきゃ亭主がいなくなってもいいのかって。 ・・・・・・あたし、お前さんがいなきゃ、やだ。 「ああ、そうですか。・・・・・・女房にウソつかれて、はい、そうですかってわけにゃいかねえんだよ! で、何で、そのせぇふがここにあるんだ?」 「1年たった時、奉行所から落とし主が現れねぇから取りに来いってお下げ渡しになったんだ」 これでいい。あたし、一生ウソをつき通していこうと」 「あんた言ってくれたじゃないか。来年の春には、幸せ授けるからなって。・・・・・・もう、しょうがない。 ・・・・虫がいいのは分かってる。・・・・でも・・別れないで!」 「・・・・分かった、分かった」 ・・・・・何で夢にしたのか、なぜ出さなかったのか、どうして今出したのか。全部分かったよ。 俺が悪かったよ。分かった。ありがとう。おめえのゆうとおりだ。よく気づいてくれた。ありがとう。おめえのおかげだ」 (手にした杯に)ふふふふふ、こんちわ。また、つきあっていいようだょ。 緞帳がおりかけたが、談春が途中で「上げろ」と手で指示した。 何を言おうと思ったのかな?あ、そうだ。3月に堺でやらせてもらいますので、よろしくお願いします。 勉強になりました。
三本締めをして、皆さんの永遠の幸せを祈ります。私は、大病をしないこと。それだけでいいです、と言って、今度は本当に緞帳がおりた。 素晴らしい公演だった。
どうも、お退屈さまでした。いつものことですが録音はしてません。殴り書きのメモとうろ覚えの記憶で勝手に再構成してます。聞き違い、記憶違いはご容赦ください。 |