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京劇の世界(19) 湖北省京劇院訪日公演「西遊記 〜天蓬元帥猪八戒〜」鑑賞記 その1

 京劇招聘25周年記念、特定非営利活動法人京劇中心 設立記念と銘打たれた公演。

 日時、会場、演者は平成22年10月29日(金)、京都芸術劇場 春秋座で湖北省京劇院でした。

 

 


 

1 擂鼓戦金山(らいこせんきんざん)

 南宋の時代、金が攻め入る。

 南宋の名将韓世忠が金の兀術(ごつじゅつ)の軍を迎え撃つ。

 韓世忠の妻梁紅玉は夫に負けぬ女丈夫。

 戦鼓を打って夫の軍を励ますが、夫がやや劣勢とみるや、自ら助太刀に・・・・というストーリー。

 軍船での戦い。全員で身体を上下動させることで「乗船」したことを表現しているようだ。

 船尾の櫂を持った男が、その櫂を伸ばして船を固定する。そこからぴょんとジャンプするのが船べりを飛び越え上陸・・・というのを表現しているようだ。

 海戦から陸戦へ。

 紅玉の軍は将も女性が多いようだ。

 紅玉の女将(旅館の「おかみ」ではない)を中心に打出手(ダーチューショウ)が始まる。打出手とは、槍を使った空中戦のような立ち回りで、中央の女性(前に私が観たのも中央は史敏という女性)に周りの雑兵が槍を投げる。
 それを女性が足で蹴ったり、槍で受けたりする。

 しかし、一人が女性の返した槍を受け損なった。すると、真ん中の女性が血相を変えてその男性に何かを言っていた。叱り付けているのであろう。

 結局、兀術は紅玉がやっつけちゃうし、女性は強いなあ。


梁紅玉:劉純浄 


2 秋江(しゅうこう)


 若い尼さんが恋人を追って船に乗ろうとするが、老船頭がじらしてからかう。

 最初、この演目を観た時は、尼さんと船頭がタイミングを合わせて身体を上下することで水上の船の揺れを表現するところが面白かったが、今日は先に「擂鼓戦金山」でそんなシーンがあったからなぁ。

 老船頭は、世界のナベアツみたいな顔をしていた。

老船頭:談元

尼(陳妙常):潘欣 



 お疲れさまでした。 

 

 

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