京劇の世界（７）京劇臉譜トランプ

　そこで、歴代皇帝トランプと三国演義トランプと一緒に、京劇臉譜（リエンプー。京劇の隈取り）のトランプを買いました。
　他のトランプの内容は「なん中華」Ｎｏ２をご参照ください。

　さて、購入当時は京劇を観たこともないし、（このトランプは現代の上海で作られたものなので、簡略文字が使われています）書かれている文字もきちんと読めませんでした。
　その当時に比べると、少しは進歩しました（←ほんまか、それ？）ので、「京劇」コーナーに再録しようと思います。
　なお、臉譜も全部ご紹介したいところですが、表示が重くなるので各スート（マーク）ごとに３枚だけにしぼって、メリハリのきついやつをご紹介します。

	演者	演目	臉譜
黒のジョーカー	猪八戒	西遊記
スペードのＡ	包拯	鍘美案
〃　の２	黒風利	挑滑車
〃　の３	揚廷嗣	金沙灘
〃　の４	伍天「虫＋L」	悪虎村
〃　の５	薛剛	徐策跑城
〃　の６	胡理	酸棗嶺
〃　の７	高旺	牧虎關
〃　の８	徐世英	通天犀
〃　の９	白虎	閙天宮
〃　の１０	金銭豹	西遊記
〃　のＪ	青蛙大仙	閙天宮
〃　のＱ	蛤蟆精	五花洞
〃　のＫ	蔣忠	百涼樓

　６は、何か顔に目ん玉みたいな模様がいっぱいあって、「ゲゲゲの鬼太郎」とかで、こんな体中に目がいっぱいある妖怪いたなあって思いました。
　１０は、でぼちん（大阪弁で「おでこ」のこと）にハクション大魔王みたいなのがいてるし。
　Ｊも「濃い」でしょ。でこに蛙ですぜ、蛙。べちゃあ～っとしてるんやろなあ。顔面ど根性ガエル状態ですからねえ。ひろしとピョン吉みたいに、カエルにひっぱられて、前のめりに歩いたりするんでせうか？

ハートのＡ	関羽	千裏走単騎
〃　の２	趙匡胤	斬黄袍
〃　の３	漢鐘離	八仙過海
〃　の４	朱冠仙	天妃閘
〃　の５	瘟神	九曲黄河陣
〃　の６	黄蓋	群英会
〃　の７	秦英	金水橋
〃　の８	袁紹	戦盤河
〃　の９	廉頗	将相和
〃の１０	趙天君	閙天宮
〃　のＪ	昂日鶏	混元盒
〃　のＱ	時遷	雁翎甲
〃　のＫ	黄巣	祥梅寺

　３は、珍しく右向いてます。このトランプ、左向きが多いんですが、たま～に右向きのもあって、正面向きのも３枚だけありました。方向の選定基準、わかりません。
　この３は、桃のマークがプリティだったもので選びました。
　４は、目から斜め上の模様が「鳥」なのかな？と思うのですが。ハートの７、ダイヤの２も似たようなデザインでした。
　Ｊも、役名からいくと、おでこが紅いのは「トサカ」なのかなあ？
　

クラブのＡ	項羽	取滎陽
〃　の２	葫蘆大王	摩天嶺
〃　の３	徐晃	走麦城
〃　の４	夏侯惇	博聖坡
〃　の５	鐵拐李	蟠桃會
〃　の６	伊立	黄金喬
〃　の７	曹操	陽平關
〃　の８	巨靈神	閙天宮
〃　の９	金兀術	八大錘
〃の１０	楊延徳	五台山
〃　のＪ	于亮	駱馬湖
〃　のＱ	劉唐	黄泥崗
〃　のＫ	秦廣輝	鍘判官

　８、怖いです。目が口になってます。顔に白塗りの顔がくっついてます。古いですが、横溝シリーズの「すけきよ」マスクみたいです。
　Ｊ、微妙に左右のバランスが変です。口、いがんでます。
　おでこから頭頂部にかけて色が塗られていてバンダナ巻いてるみたいです。長渕剛か、立川談志か。いま風に言うなら、少年ジャンプ「テニスの王子様」の海堂ってとこでしょうか？ほっぺたの模様が「にきび」っぽいんで、年代的にはマムシが一番近いのかもしれません。
　Ｋは、だってドクロなんだもの。「思いっきり」ですよ、こいつ。

ダイヤのＡ	如来佛	閙天宮
〃　の２	大鵬金翅鳥	百草山
〃　の３	白鸚鵡	百草山
〃　の４	雷祖	天雷報
〃　の５	奎木狼	寶像國
〃　の６	竇爾墩	連環套
〃　の７	宇文成都	南陽關
〃　の８	孟良	穆河賽
〃　の９	馬武	取洛陽
〃の１０	張順	潯陽樓
〃　のＪ	天罡	閙天宮
〃　のＱ	巴虎	巴駱和
〃　のＫ	猫神	無底洞

　９は特徴があってないようなものなんですが、派手なので。昔、美術の時間に「墨流し」ってしたことあるのですが、それを思い出しました。
　「墨流し」と聞いて「ウルトラＱ」を思い出したあなた。そう、あなたです。後ろ、振り向いてもだめです。同年代ですね。お友達になりましょう。掲示板でカミングアウトしてください。（ゆうとくけど、ウルトラ「クイズ」ちゃうで）
　Ｊ（しかし、Ｊばっかしやな、偶然にも。よっぽど気合入ってるんかな）も笑うでしょ。顔に「顔」でも、クラブの８とはちょっと違う。昔、写真の顔に落書きする「らくがお」っての聞いたことがありますが、それみたい。
　Ｋはずばり猫ですわ。鼻のひげなんて、そのまんまですよね。♪おね～がい～わたしにさわぁってえ～♪（←そら、ミュージカル「キャッツ」の歌やっちゅうねん）

　北京行った時に買った『京劇臉譜』という図録と比べると、このトランプ、似てるのもあれば全然違うのもありました。
　また、臉譜については機会があればご紹介したいと思います。