移動メニューにジャンプ

(No1) 岡田塾の講演に行ったぁ!その1

 平成21年3月22日(日)に、よく新聞広告も出しており、スパルタ式で有名な岡田塾の理事長さんの講演会(入塾説明会)があったので嫁さんとたけしと3人で聴きに行った。


 
 
講演会内容(抄録) 

(はじめに:石野注)

 非常に長時間の熱のこもった講演であった。
 メモを読み返してみると、いろいろな内容が繰り返し、行きつ戻りつして語られるのだが、結局次のように整理できるのではないか?と思った。

 即ち、
(1) 学校の勉強は、漢字の書き取りや計算問題のように繰り返しやってれば何とかなる分野(「反復単元」と表現していた)と、長文読解や文章題のように頭を使わないとダメな分野(「思考力単元」)とに分かれる。

(2) 小学校低学年までは「反復単元」が主だが、5年生頃から「思考力単元」が主に、学習内容が転換する。

(3) よって5年生以降は、思考力単元の問題を解く力がないと落ちこぼれてしまう。(これを「5年生の壁」と表現していた) 

(4) 思考力単元の問題を解く力(岡田先生は、主にそれを「やる気」という言葉で表現していた。しかし、「やる気」では、ついつい「意欲」と混同しがちなので、私は「自分で考え工夫する力」の方を多用した)をつけるには予習が大事である。

 こうした内容の合間合間に、勉強の出来る子はこうです。できん子の特徴はこうです。勉強はしんどいけど、やらなあかんことはやらせんとあかん・・・といったことを織り交ぜていく。
 特に「勉強の出来ん子の特徴」という所で、あんまりうちの末っ子の様子とぴったりなんで、嫁さんは大受けであった。

 前置きが長くなったが、講演メモを紹介する。もちろん小見出しは私が勝手につけたもの。
 それと岡田先生の営業意図とは反するだろうが、塾の指導内容の宣伝部分はすべて割愛した。

 

平成21年3月22日(日)午後1時〜 岡田塾講演

1 【成績を良くする条件 その1】

成績を良くするためにも、これからの人生においても大事なのは「まじめさ」。
「まじめさ」とは(1)「しんどい」ことをいやがらないこと。(2)手抜きをしないこと。

 

2 【自学自習力 その1】

勉強には2種類がある。

反復単元

「繰り返し」で身に付く。

漢字書き取り、計算問題

思考力単元

自学自習力=自分で考え、工夫する力が要る。

長文読解、文章題

 

3 【自学自習力 その2】

小学校4年生くらいまでは反復単元の方が多い。

そこまでは追い立てればできる。しかし、小学校5年生くらいから反復単元と思考力単元の割合は1:3になる。
→ 小学校5年生頃から自学自習力(=自分で考え、工夫する力がない、やる気)の無い子は落ちこぼれていく。

 

4 【成績の良くない子の特徴 その1】

最近は

(1)「指示待ちっ子」が多い

(2)授業を聞くだけの子が多い

(3)勉強とは人から教えてもらうものと考えている子が多い。

(4)塾に行かせさえすればそれで良いと思っている親が多い。

 

5 【成績を良くする条件 その2】

昔は、

(1)いらない紙の裏に、真っ黒になるまで英単語や漢字を書いて覚えた。

(2)カードに書いて、歩きながらでも覚えた。

(3)レポート用紙に問題と答を書いて、答えの部分を折って隠して、覚えたかチェックした。

これらのことが当たり前だったが、今、こういうことをしている子は非常に少ない。

 ぼ〜っと眺めているだけで単語を覚えられるか!

 声に出して読め!声に出しながら腕を動かして繰り返し繰り返し書け!

 

6 【自学自習力 その3】

「分からないことは自分で調べる」 ← これが基本!

 

7 【成績の良くない子の特徴 その2】

(1)机の上が乱雑

(2)プリントやテストがきちんと綴じられていない。

(3)引き出しの中もゴチャゴチャ

身の回りの整理ができない子は、勉強もできない

 

8 【成績を良くする条件 その3】

(1)「勉強量」が多い

(2)やる気と集中力がある

(3)人の話を素直に聞くことができる

成績と「頭の良し悪し」は関係ない。 

勉強をスポーツに置き換えると、よく分かる。 

成績の上がる子の条件

スポーツに置き換えると?

(1)勉強量が多い。

(1)練習量が多い
→5分しか練習しない子と、1時間練習する子では、どちらが上手くなるか?

(2)やる気と集中力がある。

(2)やる気と集中力がある。
→ダラダラと遊び半分で練習している子と、集中して一生懸命練習している子では、どちらが上手くなるか?

(3)人の話を素直に聞くことができる。

(3)人の話を素直に聞くことができる。
→自分より上手い人のアドバイスを聞かず自己流で勝手な練習をしている子と、いろいろ本を読んで研究したりコーチや監督の指導に素直に耳を傾け、そのようにやってみようと努力する子ではどちらが上手くなるか?

 

9 【成績の良くない子の特徴 その3】

(1)すぐに「しんどい」と言う。

(2)すぐに「めんどくさい」と言う。

(3)すぐにブス〜っとふくれる。

 

10 【成績の良くない子の特徴 その4】

親も別に怒りたくて怒ってるのではない。朝起こす時もできれば優しく起こしたい。
しかし優しく「起きや」と言っても返ってくる言葉は「う〜ん」、「分かってる」、「うるさいなぁ」だけ。

結局布団をひっぺがして大声を出さないと仕方ない。

 

11 【成績の良くない子の特徴 その5】

(1)「言われるのがいや」とか「親に言われるとやる気をなくす」とか言う

それなら言わなくてもやるか・・・というと、やらない。だから親としては結局言わないと仕方ない。

(2)すり足でダラダラ歩く。

だから少しの段差でもけつまづく。

(3)「聞くだけの子」

(1)宿題や提出物もほったらかし。
(2)テストの間違い直しをしない。
(3)基本事項の暗記をしない。
(4)予習・復習をしない。
(5)質問をしない。
(6)やる気がない。

 

12 【自学自習力 その4】

「分からないことを自分で調べて、覚える」のが「勉強」である。

 

13 【成績の良くない子の特徴 その6】

勉強のできない子は「分かったふり」をしている。

これを直さずして伸びることはあり得ない。

自分をごまかさない。自分の「今」から逃げない。自分が分かっていないということをきちんと見つめて、分かるようになるために努力する。

 

14 【自学自習力 その5】

これからの学年は問題がどんどん長文化していく。

反復力だけで解決できる問題は25%だけ → 漢字や計算だけでは25点しか取れない。

これからの長文問題を解く力をつけるには? → 自学自習力(自分で考え、工夫する力)をつけること。

 

15 【自学自習力 その6】

長文問題を読む力はどうやってつけるか? → 「予習」で身につける。

英語なら明日習うところの文章を5回は読む。英単語も調べて覚えてしまう。

このような予習で集中力がつく。読み慣れもする。

その上で基本事項の習得は復習で身につける。

 

16 【指導法 その1】

勉強のできない子が「覚えた」と言っても覚えていないことがほとんど。

子供に「○○覚えた?」と聞いて子供が「覚えた」と言っても、それは「確認」にはあたらない。

実際に覚えたかどうかテスト(点検)しないと確認したことにはならない。

 

17 【成績の良くない子の特徴 その7】

勉強のできない子ほど質問しない

 

18 【自学自習力 その7】

応用問題を解く力をつけるには「予習」をすること。

一つの問題で、何がつかえているのか?どこが理解できていなくて、その先に進めないのか?それをきちんと把握して、そこまでさかのぼって理解させることができるか?

例えば理科なら単元ごとにどこの単元が苦手なのか?

 

19 【指導法 その2】

子供がもし解答を間違えても、それは子供だけが悪いのではない。
3分の1は教師の責任、3分の1は親の責任。3分の1が本人の責任。

 

20 【成績の良くない子の特徴 その8】

時間切れを待っている。叱られても、とにかくお小言がおさまるのを待っているだけ。何も反省していない。

 

21 【指導法 その3】

できん子の親もあかん。「何かを得ようとすれば、しんどいこともしなければならない」。このことをきちんと子供に教えてきたか?

 

22 【指導法 その4】

できない子、伸び悩んでいる子をどうするのか?

これをせなあかんと思ったら、せんと仕方がない。

伸び悩みの子には「強制」するしかない。

お父さんも仕事で納期が迫ってきたら徹夜してでもやり切るでしょう?子供も同じです。

 

23 【指導法 その5】

「強制」とは「指導」と「確認」である。

「確認」とは「宿題できた?」、「勉強済んだ?」と聞くだけではダメ。ノートなどを持ってこさせて、実際にやっているか見ることが「確認」。

 

24 【指導法 その6】

「指導」とは、

(1)   励ますこと

(2)   勉強のし方を教えること

(3)   ノートの取り方を教えること

(4)   勉強計画(週単位で何時から何時まで・・・等)を立てさせること

(5)   勉強は「予習」→「授業」→「復習」

 

25 【指導法 その7】

親は特に「確認」することが大事。

問題の解き方を教えるのは教師の仕事。

 

26 【指導法 その8】

自分で調べることが大事。

英単語の意味を聞かれたら辞書を渡すこと。

子供は「聞くだけ」になっていないか?親は子供に調べさせずにすぐ教えていないか?

覚えること、身につけることが大事である。

 

27 【自学自習力 その8】

思考力単元の問題(長文読解、文章題等)は、「自分で考え、工夫する力」=自学自習力がないと解けない。

 

28 【自学自習力 その9】

「授業」+「復習」だけでは通用しない。

どうすれば「やる気」(=自学自習力)が出るのか?

それには自分で調べるようにすることが必要。

 

29 【自学自習力 その10】

授業の「聞き方」の違い

予習せずに初めて授業で、その内容を「聞く」のか?

予習して、ここがよく分からなかったので「ここを聞こう!」と思って授業にのぞむのか?

↑どちらが授業を真剣に聞くことになるか?

家に帰って一から復習するのか?

分からなかった点にポイントをしぼって復習するのか?

 

30 【自学自習力 その11】

自分でまず調べてみる。次の理科の授業が「電気分解」なら、独習する(自分一人で勉強しきってしまう)気で予習する。

予習すれば「疑問」を持って、授業を真剣に聞けるようになる。

 

31 【自学自習力 その12】

「やる気」は「予習」から。

徹底した予習中心主義でのぞむこと。

 

32 【自学自習力 その13】

「学力をつける」には、自分で分かろうとする意識、気持ちがないと始まらない。

お金で解決しよう(塾に行く。参考書を買うなど)と考えてはダメ。

 

33 【自学自習力 その14】

しんどいことから逃げないこと。

君たち一人ひとりの「心」が変わらない限り無理だ。

 

34 【指導法 その9】

勉強は甘いものじゃない。

過去問を解く前に、過去問を解くための基礎学力をつけること。

その基礎学力がないのに無理に過去問をやらせても勉強嫌いになるだけ。

基礎学力をつけるには、まず勉強の習慣をつけること。

 

35 【指導法 その10】

壁にも当たらず、乗り越える経験も積まなければ人間は成長できない。

物覚えが悪いのなら、その分時間をかけなければ仕方がない。

分かる喜び、達成感を経験させること。この喜びを知らないことは不幸である。

親に「子供に、これだけはさせてみせる」という信念があるか?

親に「子供に、これはしなければならないんだと説得する」情熱があるか?


  
 なかなかためになる講演会でした。ちょっと経済的な面もあって、うちは通わせませんけど。たけし専用の「石野塾」でも開くか。

 
 どうもお疲れ様でした。

 
  

inserted by FC2 system