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(No04) 大阪歴史博物館見学記その2

  さて、今回は展示されている土器、陶器を中心にご紹介したい。
 やっぱり今、美術史ゼミナールで中国の陶磁器を勉強しているので、関心があるのだ。



 いろいろあったが、全部は紹介してられない。
人面墨画土器その1  特徴的だな、と思ったのが墨書土器の数々である。

 左写真は、大阪市中央区森の宮遺跡で出土した人面墨画土器

 図録には「病気のハラエなど、まじないに使われた」とある。
 

 写真ではわかりにくいと思うが、とぼけた顔が大きく描いてある。
 宴会芸の「腹踊り」で、腹に描く顔のようだ。

 右の土器でも、マンガみたいな顔が両側に描かれている。

「お父さん、昔にも漫画家て、おったんやろか?」

「さあなあ。しゃあけど、この絵、マンガみたいに見えるけど、その頃はこんな絵が描ける人間は誰もおらへんから、すごい!そっくりや!お前は天才や!って言われたかも知らへんで」
人面墨画土器その2

 長男は「僕も大昔やったら絵の天才と言われたかも・・・」というような表情をした。
 右写真の土器には、「百済尼」と書かれている。

 天王寺区の細工谷遺跡では、こうした「尼寺」とか、「百済尼」と墨書された土器が出土しており、近辺に百済尼寺という、百済王氏(亡命した百済王族の子孫)の氏寺があったことがわかった。

 

墨書土器






 下の写真は、中央区大阪城下層から出土した緑釉陶器
 平安時代に埋められた井戸から見つかったそうである。

 図録には、「当時の高級陶器」とあったが、確かに庶民が気楽に使えるものではないだろう。

 なかなかいい発色だなあと思った。 
緑釉陶器

 下の写真は、同じく大阪城下層から出土した奈良三彩の小壷。
奈良三彩  唐三彩は皆さんご存知だろう。

 緑釉、褐釉、白(釉)で、緑、茶、白の三色の馬や駱駝の陶器が有名だ。
 

 奈良三彩は、唐三彩を手本に奈良時代に焼成されたもので、施釉陶器としては日本最古といわれている



 さて、そろそろ下の階へ降りよう。

 

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