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(No22) 大阪市立美術館 「ミラノ展」鑑賞記&「ミラノ美術の魅力」聴講記 その2 

 2005年の夏に開催された展覧会だが、どういう具合か、ファイルが消えてしまった。
 現在2006年12月なんでもう1年半近く経過してしまっているが、いつまでも空白にしておくのも何なので(←何やねん)、一応形だけでも埋めておくことにする。


第4章 盛期ルネサンス

作品31 若者の肖像 (ロレンツォ・ロット 1525〜1527年 スフォルツァ城市立博物館) 

 本展示会全体でも白眉か。画像は大阪市立美術館HPか、チラシその2にて。

作品34 春 (ジュゼッペ・アルチンボルドの追随者 17世紀初頭 スフォルツァ城市立博物館)

 作者名の「追随者」というのが、どうも違和感がある。まあ、真筆ではないという意味だろう。画像はHP「かぎろひNOW9月」にて。

 アルチンボルトというとルドルフ2世の肖像画のように野菜や果物を組み合わせて肖像画に見立てるような画風で有名だが、この絵も花や果物で婦人の肖像を描いている。
 なお、アルチンボルドについては、「美の巨人」HPでも。
 



5章 バロック

 61歳で突如歴史の表舞台に登場した重源だが、前半生には同時代資料がなく、詳細は不明らしい。

作品36 手に帽子を持った少年の肖像 (ロンバルディア地方で活動した北方の画家 1633年 スフォルツァ城市立博物館)

 やたら鼻の赤い少年である。画像はHP「かぎろひNOW9月」にて。


作品38 楽器のある静物 (エヴァリスト・バスケニス 1670年頃 ブレラ美術館)

 ここのHPに載せられた作品は、この作品38そのものではないが非常によく似ている。バスケニスは楽器の上の埃の描写が得意のようだ。 


作品41 春聖マルコの象徴、ライオン像を冠する円柱とスキアヴォーニ海岸を望む大堤の眺め、ヴェネツィア (カナレット:本名 ジョヴァンニ・アントニオ・カナル 1742年以前 スフォルツァ城市立博物館)

 非常に精密な写生画。作品41そのものではないが、雰囲気はここのHPにて。


作品42 法律顧問の邸館と新ブロレット広場 (ベルナルド・ベロット 1744年 スフォルツァ城市立博物館)

 これまた本作そのものではないが、ベロットの雰囲気はここのHPにて。


作品44 籠を手にした老年の物乞い (ジュゼッペ・ロマーニ 1750年頃 ブレラ美術館)

 最も印象の強かった作品の一つ。図録では写真が裏焼きになっており、訂正用の写真が添付されていた。方向が違うとずいぶん印象が違うものである。作品の画像はHP「アートナビ」にて。
 
   
 



第6章 スカラ座と19世紀のミラノ

作品49 フランス皇帝にして、イタリア王ナポレオンの肖像 (アノドレア・アッピアーニ 1805年 市立リソルジメント博物館)

 けっこう神経質そうな感じに描かれている。アッピアーニはナポレオンの肖像画をたくさん描いているようだ。これまた、本作そのものではないが、雰囲気はここのHPにて。

作品50 ピエトロ・フランチェスコ・ヴィスコンティ・ボッロメーオの肖像 (フランチェスコ・アイエツ 1824年 マッジョーレ施療院)

 アイエツは本展示会の図録にも「18世紀前半のイタリアで最も偉大」と評されている。彼の「接吻」という絵は、イタリア人なら知らぬ者がいないくらい有名らしい。またまた、雰囲気はここのHPにて。
  描かれている人物は、オーストリア女帝マリア・テレジアの宮廷侍従。

作品52 旧ドゥオーモ広場に面するフィジーニの列廊 (アンジェロ・インガンニ 1838年 ミラノ博物館)
 作品の画像はHP「アートナビ」にて。または、HP「かぎろひNOW9月」にて。大きな作品だし、特にドゥオーモ(大聖堂)の大理石(と思う)の外壁の質感といったらない。思わず指で触りたくなるほど。

作品54 ジョアッキーノ・ロッシーニの肖像 (フランチェスコ・アイエツ 1870年頃 ブレラ美術館)

 上着の下にはベストを着込んでいるようなんだが、そのボタンが下の三つほどパツンパツンにはじけんばかりで、ひしゃげた服の合わせ目から下の白いシャツがのぞいている所がやたらリアルでおもしろい。

  


作品57 鳥(ズグロムシクイ) (エミリオ・ロンゴーニ 1884年 マッジョーレ施療院)

 別名の「鳥の巣を見守る若い修道女たち」の方がよくわかる。修道院の壁越しに修道女二人が桜?の木を眺めているのだが、左は眠ってるみたいだし、右は顔色や塀にかけた指の感じが何だか、ちょい不気味。
 この絵は、セガンティーニと同時期に美術批評家で画廊主でもあるヴィットーレ・グルビッチ・デ・ドラゴンから財政援助を受けていたロンゴーニの作品。しかし、グルビッチが、当時人気の出始めたセガンティーニ作とした方が高く売れるだろうと考え、こっそりセガンティーニのイニシャルを書き加えたそうだ。
 当然ロンゴーニは激怒し、グルビッチとの関係を絶ち、セガンティーニとの友情も絶たれたそうだ。そりゃ怒るわな。
 確か宮下氏の講演では、現在ではちゃんとロンゴーニ作として扱われているとのことだったが、額縁には思いっきり「セガンティーニ」の名前が掲げられていたと思う。そんな扱いを受けてましたという資料的価値で、当時の額縁をそのまま使用しているのだろうか。


作品59 水飲み場のアルプスの雌牛 (ジョヴァンニ・セガンティーニ 1887年 ミラノ市立近代美術館)
 
 上掲のロンゴーニとの関係では何だか悪役みたいになっちゃってるが、もちろんセガンティーニが悪いわけじゃない。 

 画像は大阪市立美術館HPか、チラシその2にて。
   

 


第7章 20世紀


作品67 静物 (ジョルジョ・モランディ 1929年 ミラノ市立現代美術館)

 画像は大阪市立美術館HPか、チラシその2にて。





 どうもお疲れ様でした。

 
  

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