移動メニューにジャンプ

(No106) 修ニ会 お松明 その2 

 3月14日、修ニ会の最終日。
 

 




 今日は末っ子の小学校卒業式。

 午前中は式に出て、昼は家族で食事に行った。

 で、昼からは内陣を拝観できる抽選に当たったので奈良に出かけた。

 

 けっこう時間が早かったので、前回と違い、二月堂前の芝生がまだ空いていた。
 最終日は混むとのことであったが、平日なので、まだましだったのか?

 右上写真は、二月堂正面回廊の左端を撮ったもの。

 左写真は、立っている場所から見上げたもの。

 回廊右端の天井から下がっている八面体の提灯が見える。



 だんだん宵闇が迫ってきた。
 立ち位置から下を見た。

 斜面は既に人でいっぱい。

 下の斜面も人でいっぱい。

 少し、視線を左へ。
 
 先日は、あの大群衆の中にいたのだな、と思う。


 
最終日は開始6時半と、それまでより30分ほど早い。



 ちょろ松明が往復し、最初のお松明に火が点される。午後6時半。

 通常の日のお松明は1本ずつ上堂する。

 しかし、最終日のみは次々と間を置かずに10本が上がる。

 次の松明が前の松明を持つ者の尻を焼いてしまうほど近づいているということで「尻つけ松明」との異名がある。

 左上写真は、その1本目が回廊左端に出てきたところ。
 さて、お松明が走り始めた。 





 


 だんだん近づいてくるお松明。やはり最前列だと迫力が違う。

 
 お松明が右端に近づく。



 お松明が、私の立ち位置の真上に来た。

 左写真では、まだ火の粉が左へ流れていたのでよかったのだが・・・・・。

 この時点で既に、前の方では「髪の焦げる臭いがするぅ〜〜!!」という悲鳴がそこかしこで、あがっていた。
 
 どん!とお松明がより真上の場所に突き出され、さらにばん!ばん!と欄干に叩きつけられる。

 私の頭上に向かい、大量に降り注いでくる火の粉の雨。
 
 逃げまどっているのでブレブレになっている。

 必死で服の上の火の粉を払う。

 私の横の人が私の髪を払ってくれたので、頭の上にも火の粉が飛んでいたのだろう。

 私の後ろのご婦人も後ずさりして避難していたのだが、地面に置いていたカバンを忘れていたので、気がついたら黒い布地のカバンはぶすぶすとくすぶっていたのであった。

 おそるべし、お松明。

 
この後は、少し後ろに下がって、10本のお松明が一斉に欄干に並び、火の粉のナイアガラ瀑布となるところを見学したのだが、既に写真を撮るどころではなかったのであった。

 
私が撮れなかった松明揃い踏みの写真は、例えばここで。また、動画はここで。 



 お松明が終わったので石段下のトイレに行き、その後、法華堂(三月堂)のところまで戻った。

 この後内陣を拝観して、行法を観ようと思っていたので、長期戦になる。で、少し腹ごしらえをしようと思った。

 法華堂前の植え込みの石垣に腰をかけ、駅で買ってきたおにぎりを食べようとしたところ、背後から鹿が3頭ほど迫ってきた。

 何せ「神鹿」だから乱暴にするとバチがあたるかもしれん。

 
 殴るわけにもいかんので、声で追うと離れていったのだが、1頭がやたらしつこく、前にまで回ってきた。

 落ち着いて食べてられないので、いったんおにぎりをバッグの中にしまうと、そのバッグの中にまで鼻を突っ込もうとする。

 右上写真が、そのしつこかった鹿。

 



 

 お松明の燃え残りを拾って、無病息災のお守り代わりにするという話がある。それで、前の方に並んでいた人は、押し合いへし合いで「落穂」拾いをしていた。

 
 私の足元にあったのをたまたま拾ったのが、左上写真。

 息子の卒業式帰りだったので、コートを着ていたのだが、左袖が火の粉で焦げていた。

 後で深夜まで内陣拝観をする予定だったので防寒対策がいる。しかし、ダウンジャケットに着替えてこなくてよかった。きっと、より悲惨な結果となっていただろう。
 翌日会社で、この話をしたら、「課長、背中に穴空いてまっせ」と言われた。

 昨晩も点検したのだが、防寒用で裏地を付けていたのと、暗かったせいで気付かなかった。

 袖が焦げただけと思っていたのだが・・・。

 

 


 

 どうもお疲れ様でした。

 
  

inserted by FC2 system