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アジア映画れびゅう(56) 「酔拳2」  

(ご注意)思い切りネタばれです。まだ観てなくてストーリーを知りたくない人は、お気をつけください。
 
また、記憶違いなども多いでしょうが、ご容赦ください。

 
正月にTVで放映してました。



(ストーリー)

 黄飛鴻は、酔拳の達人であったが、厳格な父から使用を禁じられていた。 
 ある一味が、中国の宝である玉璽などをイギリスに密輸しようとしていた。
 それを阻止しようとした老武術家マンケイと知り合うが、一味は父の道場の土地を奪おうとしたうえ、マンケイを殺し玉璽も強奪する。

 黄飛鴻は、敵地の鉄工所へ乗り込んでいった・・・・・・。


 


(あれこれ)
 
 本作では既に酔拳の達人として確立しているので、お馴染みの「修行」シーンはない。

 母親役のアニタ・ムイがやたら口八丁手八丁である。確かに「方世玉」シリーズの猛烈かあちゃんを彷彿とさせる。(紹介はここここで)

 敵役のジョンがいい。挙げた方の片足で連続蹴りを浴びせるなど非常にキレが良い。
 プロのムエタイ選手で、その後クラブの用心棒をしていたところをジャッキーチェンに見出されたそうだ。その後、ジャッキーチェンのスタントチームのエースとなり、私生活でもボディガードをしているというのも頷ける。

 鉄工所では燃え盛るコークスの上に落ちたりするシーンもある。

 ともかく、ジョンが強くて勝機が見いだせない。と、横に油さしのような入れ物があった。フェイフォンは、その中の液体を口に注ぐ。茶色くて、ガソリンかエンジンオイルみたい。どうも工業用アルコールらしい。
 とりあえず、それで「酔拳」状態になってジョンに勝つのだが、明らかにまともではない。ユーモラスだが、一面鬼気迫るような狂気のアクションでついに勝利を得るのだが、あんなもの飲んで大丈夫なのか?と心配していたら、どうもTV放映版などではカットされたラストシーンがあるそうだ。

 警察署長が彼を表彰しに来るが、フェイフォンはいない。両親と一緒に記念撮影をする・・・・・・だいたい、これでエンドになるらしいのだが、当初は、その続きがあった。
 中庭に行くと、下男が甕を伏せたものをいくつか並べ、それを叩いている。背中を向けている男が、その音を頼りに右に行ったり、左に行ったりしている。
 その背中を向けている男がフェイフォン。工業用アルコールを飲んだために失明したので、視力を失った後の拳法を稽古しているという設定なのだ。

 私は子供の頃父から、戦後物資のない時代は酒がなくて工業用のメチルアルコールを飲む人もいたが「目散る」アルコールといって失明する人が多かったと聞いた。

 で、さらに、フェイフォンが振り向く。と、目の焦点は合わず、顔をひん曲げ、舌をべろっと出したフェイフォンが変な踊りをする。脳までやられたのだ・・・というえぐいラスト。
 YouTubeで、そのラストシーンを観た。こら公開できないやろう。海外公開版ではカットしたのも当然と思う。
 「つべ」では、ラストのNG集も流れていた。火だるまになって、慌てて消火器をかけられるシーンが多かった。
 

 その「真のラスト」を乗せているサイトはここで。


(資料)
『酔拳 2』   THE LEGEND OF DRUNKEN MASTER

1994年 香港作品
監督:ラウ・カーリョン[劉家良]

 
主演 役名 俳優
ウォン・フェイフォン:黄飛鴻 ジャッキー・チェン[成龍]
リン:継母 アニタ・ムイ[梅艶芳]
ウォン・ケイイン:父 黄麒英 ティ・ロン[狄龍]
フク・マンケイ:老武術家 福又祺 ラウ・カーリョン[劉家良]
ジョン:敵武術家 譚昌  ロウ・ホイクォン[慮恵光]


★★★


 お疲れ様でした。

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