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アジア映画れびゅう(31)「新チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」
(ご注意)かなりネタばれです。まだ観てなくてストーリーを知りたくない人は、お気をつけください。
また、記憶違いなども多いでしょうが、ご容赦ください。
「新チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」
(ストーリー)
山中を進む花嫁行列が妖怪王に襲われた。輿(こし)の中にいたモーチウは、妖怪に辱しめられるよりは、と深い谷に身を投げた・・・。
貧しい書生ツィは、シーアルという若い男と知り合いになり、彼の家に居候になることになった。
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ツィは、ある日白い服を着た美しい女性を見かけ、彼女のことが忘れられず、彼女の面影を絵に描いた。
その女性こそ、幽霊となったモーチウであった。彼女は妖怪王の追っ手を逃れるため、ツィの描いた絵の中に入り込んだ。
しかし、ツィもモーチウも妖怪王に連れ去られてしまった。
二人を救うため、シーアルは単身、妖怪王のもとに乗り込んでいった・・・ |
(あれこれ)
冒頭、川岸で男が赤ん坊を木桶に入れて流す。
シーン変わって、どこか下流の川の淵。水中から人間が踊り出ようとしている。美女か、はたまた人魚か?そう思ってたら、水面からざぱ〜ん!!とまっすぐ上に飛び出てきたのは、ひげ面のふんどし一丁の親父。
いきなり、午馬(ウー・マ)大爆発!
わたしゃ、「こちら亀有公園前派出所」のドルフィン刑事かと思いました。
♪風呂はいい♪なんて歌を歌いながら身体を洗ってたかと思うと、そこへ先ほどの洗面器が。
また、シーン変わって、午馬と子どもが山道を下りている。ああ、午馬が拾って育てているんだなとわかる。
貧乏書生ツィが妖怪に襲われているところをたまたま救ったのがシーアル。演じるのは元彪。この頃は実際の元彪は既に30歳を越えてる筈だが、きかん気の若者を演じている。洗面器の赤ん坊がこんなに大きく成長したのである。
さて、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」シリーズで私が一番好きなのは、王祖賢の流し目でも、張國榮の笑顔でもなく、午馬の「道の歌」であった。♪道、道、道、み〜ちぃぃいいい〜♪と絶叫し、狂ったように舞い踊る。
本作ではないのか?それがあるのだ。
ツィは人間と幽霊の道ならぬ恋を貫こうとする。シーアルはそれを応援しようとする。
どうせ人間と幽霊の恋なんか実らないと、霊力でモーチウを成仏させようとする道士に、ツィとシーアルは「あんたは愛というものを知らない。そんな人生に何の意味があるというんだ」と激しく反発する。
午馬師匠は悩む。激しく激しく思い悩む。そして、その苦悩が噴火する時、午馬はシャウトし、乱舞するのだ。
♪愛!愛とは何?結局何が愛?
剣を振るって飛び上がり、酒甕を廻し蹴りで叩き割る。
♪いったい何が愛?東西南北 春夏秋冬 何が愛!?♪
もう、ほんま午馬大爆発!
・・・・ま、あと「折り鶴」もいい演技をしてました。王祖賢・・・・・。ああ、そう言えば出てましたかね。
(資料)
1988年 香港作品
監督:午馬(ウー・マ)
主演 |
師匠:午馬(ウー・マ) シーアル:元彪(ユン・ピョウ)
モーチウ:王祖賢(ジョイ・ウォン) ツィ:呉啓華(ローレンス・ン)
妖怪王:李美鳳(エリザベス・リー)
羅美薇(メイ・ロー) 林威(ラム・ウェイ) |
原題:画中仙 Picture Of A Nymph
★★
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