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アジア映画れびゅう(25)「クンフーマスター 洪熙官(ハンカーロ)」 
 

(ご注意)かなりネタばれです。まだ観てなくてストーリーを知りたくない人は、お気をつけください。
 
また、記憶違いなども多いでしょうが、ご容赦ください。


「クンフーマスター 洪熙官(ハンカーロ)」

(ストーリー)
 時代は清初。修行を終えた洪熙官(ハン・カーロ)は、父、洪亭南の元に帰って来た。
 明朝復活のため暗躍する日月会の首領赤龍に憧れる洪熙官は、満州族とも付き合っている父を煮え切らなく思う。
洪熙官  一方、満州族高官の碩托は、武術の試合で洪熙官に怪我をさせられたことを深く恨んでおり、力自慢の董千斤を金で雇って洪熙官と戦わせたり、友人の高進忠を罠にかけるなど、悪辣な手段を次々と仕掛けていく・・・・・

(あれこれ)
 もともとはTVシリーズらしい。
 ばっさり編集しているのか、字幕などでつなぐ中ヌキの部分が多い。

 最初にお断りしておく。
 ファンの方にとっては、許せぬ発言かと思うが、よくドニー・イェンを「美形」と表現されていることが多いのだが、私には、どうも、そうとは思えない。

 ちょっと「お馬さん」が入っている感じがするし。
 武道の点では本当に素晴らしいと思う。しかし、ワンチャイ2の「提督」のイメージが強烈すぎるせいか、どうも「ええもん」役がしっくりこないのである。
 本作では、洪家の「若ぼん」(←若いおぼっちゃん。若井ぼん・はやとという漫才コンビではない)を演じている。
 直情径行、感情的で抑えがきかない、いかにも「若い」という感じの役をやっているのだが、(たとえば、これが若い頃の李連杰なんかだとぴったり来るだろうが)、どうも甄子丹が演じてると、「いやあ、あんさん、ほんまは裏で細かく計算してはるんちゃいますのん?」てな気分になってしまう。
 固定観念で見すぎですね。反省しております。(多分、これからも直りませんけど)
 
 敵役の碩托を演じている呉延Yだが、憎々しげに小鼻がぐぐっと張った、いかにも高慢そうな、まるで敵役をやるために生まれてきたような俳優さん。
 捕われの時は相手を安心させるため、土下座もします、靴でも舐めますてな感じだが、いったん盛り返すと、洪熙官の母の腹を殴りまくって殺してしまうという、いやあ、やってくれます。

 日和見主義的で飽き足りなく思っていた父が、実は、乾隆帝暗殺を悲願とする、日月会首領赤龍その人であった・・・というありがちなストーリーなのだが、その赤龍が冒頭部分で用いる鳥篭のような武器(底の部分で刃がプロペラのように水平に回転し、相手の首にすぽっと収まったかと思うと、その首をはねてしまう)は、名前なんかは付いているのでしょうかねえ?
 ほかの作品でも見かけるのですが。

 作品は最後、高進忠と怪力男の董千斤(初登場シーンでは、橋が流されてしまった川で、人間橋桁をしている。つまり、人力で橋を下から支え、通行人から渡し賃を取っていたのだ。その後も、人間クレーン、はしごの先に椅子ごと人間を乗せ、茶館の2階へ差し上げるバイトをしていた。老母を養うために金がいるので、碩托の雇われファイターにもなった。洪熙官に敗れ、優しい言葉をかけられ、兄と仰ぐようになり、母を看取った後は行動をともにする)と洪熙官の3人は、碩托を倒し、無事仇討ちを成し遂げ、さらなる修行のために少林寺へと向かう・・・というところで終わる。
 洪熙官は、黄飛鴻の師匠筋にあたるそうだ。

(資料)
1994年(1996?)香港作品
監督:(編導)陳木勝、(監製)陳宇超
出演 洪熙官(ハン・カーロ):ドニー・イェン(甄子丹)、
高進忠:イェン・チョーキン(甄志強)、董千斤(怪力男):梁日豪、
江錦綸:ケ浩光、厳詠春:蔡暁儀、馮道徳(武当派の首領):煒烈、
三徳和尚(飲んだくれの破戒坊主):呉毅将、三戒和尚:韓義生、
洪亭南(父&赤龍):藩志文、洪母:呉沈儀、
碩托(満人高官):呉延Y

  
原題:The Kung Hu Master(洪熙官)

★★



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