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アジア映画れびゅう(16) 「川の流れに草は青々」 
 

(ご注意)かなりネタばれです。まだ観てなくてストーリーを知りたくない人は、お気をつけください。
 
また、記憶違いなども多いでしょうが、ご容赦ください。


「川の流れに草は青々」

(ストーリー)

 若い教師盧大年は、インドネシアに引っ越す姉の後任として、台北から山奥の小学校に赴任してきた。
 同僚の女性教師陳素雲と交際していたが、台北からスポーツカーに乗った美女がやって来た。どうやら盧先生を追いかけてきたらしい・・・

(あれこれ)

 実に牧歌的な作品。
 わんぱく3人組の顔正国、黄金水(←変な専門用語ではない)、林文欽のやんちゃぶり。特に文欽がおもしろい。
 検便を冷蔵庫に入れ、母親に怒られる。
 台北(要するに、「都会」の象徴なんでしょうね)から転地療養でいとこの洪佩倫がやって来る。ジャイアンみたいな文欽は、お上品なしずかちゃんみたいないとこと一緒にフクロウを飼ったり、川遊びの時彼女がお嫁さんになる夢想にふけったりする。

 盧先生は、陳先生と、あと男の同僚と計3人で河原でデートする。
 陳先生は、でかいラジカセを持ってきて鳴らす。岩の上に腰かけて、ギターをかき鳴らし歌う盧先生。
♪ コーラをひと口飲んで 君の手を握りしめる ♪
 陳先生が、盧先生に缶ドリンクを投げる。手を伸ばすが、ちょっと届かず川に落ちてずぶ濡れになる盧先生。爽やかだ、あくまで爽やかだ。見ていてすごく恥ずかしいのはなぜだろう。

 20年前の映画なので当たり前なのだが、実にのんびりした主題歌といい、「愛川護魚」のスローガンのもと、盧先生の呼びかけに応じてみんなが一丸となるラストといい、何かわざとパロディ的に古臭くつくってるのか、と疑いたくなるほど純真で、まさに「牧歌的」な映画です。

 ところで、このケニー・ビーはあのケニー・ビーなのでしょうか?つまり、この気の弱そうなメガネくんが、後の『金玉満堂』のアル中料理人になるのでしょうか?  


(資料)
1982年台湾作品
監督:ホウ・シャオシェン(侯孝賢)
主演:大年=ケニー・ビー(鍾鎮濤)、素雲=ジャン・リン(江玲)、
   元恋人=チャン・メイフォン(陳美鳳)
    
原題:在那河畔青草青  The Green Green Grass of Home
★★☆



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