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アジア映画れびゅう(10) 「烈火風雲」
(ご注意)かなりネタばれです。まだ観てなくてストーリーを知りたくない人は、お気をつけください。
また、記憶違いなども多いでしょうが、ご容赦ください。
「烈火風雲 ラストヒーロー・イン・チャイナ」
(ストーリー)
ストーリーというほどのストーリーはない。
(あれこれ)
バリー・ウォンが監督をしている。ワン・チャイシリーズをパロっているというか、はっきり言って貶めにかかっていると言ってよいのではないだろうか。
黄飛鴻の道場が家賃を払えなくなって追い出される。新道場は娼家の隣。庭で稽古している弟子達に、娼家の二階から女たちがからかいの声をかける。
胸をゆさゆさしながら歌う(演奏もする。女主人は、横笛を、思わずまともに口にかぽっ!とくわえて、はっ!と「横笛」であることを思い出して、あわてて横向きにくわえ直すなんてシーンもある。まさにやりたい放題)のが、例の聖なるテーマソング。
しかし、なにせバリー・ウォンですから思いっきりな替え歌になっている。歌詞を書いときますので、れびゅう(4)の原詞と比較していただきたい。
♪ あなたを見てると 胸が熱くなる 私に あなたの腕前を見せてよ
突いて! 引いて! 私を喜ばせてよ
頑張って力を見せて 私のために あなたの特技を見せて
強くてステキな人よ 私はよく分かってる
あなたは熱血男子ね さあ 服をお脱ぎなさい ♪
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フウ役を、実にげすっぽい俳優がやっているのだが、拳法の型稽古で両足を踏ん張り、両の拳を突き出すシーンで、女たちのエロ歌に影響されて、思わず親指を人差し指と中指の間から突き出してしまう・・・なんてシーンは、いくらなんでもちょっとやり過ぎではないかと思う。 |
敵役の高官が、やたら濃い。伊武雅刀を平べったくしたような顔をしているのだが、やたら笑う。とにかく笑う。
黄飛鴻がいつものまつげの長い、目ん玉パチパチの獅子舞を操ってると、その高官のグループがやって来る。なんと一直線につながって、ムカデのかぶりもので練り歩くのだ。いっぱいある足が刀になっていて(しかも火まで吐く)、獅子舞はさんざんやられてしまう。
黄飛鴻はどう対抗するか、と言うとニワトリのかぶりものをし、両腕には丸いザルのようなものを付けて登場するのだ。
ヒジに付けたザルを翼代わりに羽ばたいて「飛ぶ」黄飛鴻。ザルは、刀で斬りかかられた時の盾にもなる。
足には金属のケヅメのようなものを付け、それでムカデの身体を切り裂いてしまう。
実にばかばかしいのだが、こけっ!こけっ!とニワトリさながらに首をかしげる李連杰の目が笑っていない。マジなんで妙にこわいのだ。
最後の高官との対決シーンでは、「かめ」から酒をラッパ飲みして酔拳も披露。酔ったダミ声も聞けるし、まあ頭をからっぽにして楽しむ分にはまずまずかな。
(資料)
1993年香港作品
監督:バリー・ウォン(王晶)
主演:リー・リンチェイ(李連杰)、チョン・マン(張敏)、アニタ・ユン(袁詠儀)、
リュウ・チァフィ(劉家輝)
原題:黄飛鴻之鐵鶏門蜈蚣 CLAWS OF STEEL
★★☆
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