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(No21) 仏像鑑賞のご案内その21 不空羂索観音菩薩   

 望月信成・佐和隆研・梅原猛共著の『仏像 心とかたち』(NHKブックス)では、古来日本人が仏像を鑑賞するにあたっては、いわば仏像を対象に自らの抒情詩を語る方法と、専ら様式に拘泥する二つの方法があったとしている。
 私が目指すのは、後者、すなわち様式論に限定するものである。





(1) 
不空羂索観音菩薩の意味

 
不空羂索観音
菩薩:サンスクリット語で「アモーガ・パーシャ」。

 「アモーガ」とは、「不空」。すなわち、「空しくない」、失敗しないという意味。

 「パーシャ」は羂索。人馬、魚鳥獣を捕らえる「網」。取り逃がしがないという意味。

 



(2) 不空羂索観音菩薩のすがた

 
  顔・手足・印相 持物・装飾品 台座・姿勢 その他
東大寺
法華堂
一面・三目・八臂
第一手:合掌
宝冠
羂索
左肩に鹿皮
蓮華座
立像

天平18年〜20年
興福寺
南円堂
(三目)
第一手:合掌
第二手:与願印
羂索
(鹿皮)
蓮華座
結跏趺坐
天平18年
観世音寺
(筑紫)
十一面・三目・八臂
第一手:合掌
第四右手:与願印
羂索
(鹿皮)


※ ヒンドゥー教のシバ神との類似性がいわれている。

※ 大自在天ともいう。

※ 鹿皮をまとっているため春日大社の守護神とみなされ、藤原氏の守り神と考えられたため、一般民衆の信仰は遠ざかった。




 
 整備中ですが、データベースは下から↓
如来部 菩薩部 明王部 天部 垂迹部


  

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