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(No18) 仏像鑑賞のご案内その18 観音菩薩 総論  

 望月信成・佐和隆研・梅原猛共著の『仏像 心とかたち』(NHKブックス)では、古来日本人が仏像を鑑賞するにあたっては、いわば仏像を対象に自らの抒情詩を語る方法と、専ら様式に拘泥する二つの方法があったとしている。
 私が目指すのは、後者、すなわち様式論に限定するものである。





(1)  観音菩薩の意味

 
観音菩薩(かんのんぼさつ):サンスクリット語で「アヴァローキテーシュヴァラ」。

 「観世音菩薩」(かんぜおんぼさつ)、「観自在菩薩」などとも呼ばれる。

 観音菩薩は日本では最もポピュラーで、菩薩像として大変多く作られており、また、観音は三十三に変化するといわれ、様々なバリエーションがある。

 



(2) 様々な菩薩

 『法華経』の「観世音菩薩普門品」(通称『観音経』)によると、観音菩薩は救う相手によって三十三の変化身(へんげしん)となってあらわれるとある。

※ 参考

「無尽意菩薩は、仏に申し上げていった。
『世尊よ、観世音菩薩はどのようにして、この娑婆世界に遊行し、どのようにして生あるものたちのために法を説かれるのでしょうか〜』
 仏は無尽意菩薩に告げられた。
『善男子よ、もしもある国土で、生あるものたちの、まさに仏の身によって済度することを得べきものには、観世音菩薩は、すなわち仏の身をあらわして、かれらのために法を説くのである。まさに辟支仏(びゃくしぶつ。中年の男性僧侶)の身によって〜』」
『法華経 現代語訳(下)』(訳:三枝充恵。レグルス文庫))




 
 整備中ですが、データベースは下から↓
如来部 菩薩部 明王部 天部 垂迹部

参考文献(基本的に略称の50音順)
『案内』→『仏像案内』(編:佐和隆研。吉川弘文館)
『イコノ』→『仏像 イコノグラフィ』(岩波書店)
『鑑賞』→『仏像鑑賞の基本』(著:久野健。里文出版)
『興福寺』→図録『興福寺国宝展』
『弘法』→図録『弘法大師と密教美術』
『最澄』→図録『最澄と天台の国宝』
『釈尊』→図録『ブッダ釈尊』
『日本』→『日本美術史』(美術出版社)
『入門』→『仏教美術入門』(著:佐和隆研。現代教養文庫)
『秘仏』→『日本の秘仏』(平凡社)
『百態』→『仏像百態』(著:渡辺照宏。淡交新社)
『平泉』→『平泉 鎌倉』(太陽仏像仏画シリーズIII 平凡社)
『仏像』→『仏像』(著:久野健。学生社)
『仏像 心』→『仏像 心とかたち』(著:梅原猛ほか。NHKブックス)
『続 仏像』→『続 仏像 心とかたち』(同上)
『ぶつぞう』→『ぶつぞう入門』(作:柴門ふみ。文春文庫)
『ブッダ』→図録『ブッダ展』
『密教』→『日本密教』(著:佐和隆研。NHKブックス)
『わかる』→『仏像がよくわかる本』(著:瓜生中。PHP文庫)
参考文献 『鑑賞』→『仏像鑑賞の基本』(著:久野健。里文出版)ほか。

  

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